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読み物レビューなど <松本清張編>

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Written  By  New-Can  [ 2009年4月18日 13:00 ]    Web Clap
Category  04-C. 読書感想文
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松本清張生誕100年を記念してか…
ウチの近所の世田谷文学館では、先週から松本清張展が開催されてます(~2009/06/07)。
読書を始めてから、文学館へはお散歩がてら、足を運ぶ機会も増えた気がするのですが、実は先週の日曜日は偶然にも開館記念無料日で、企画展である松本清張展も同様でした。都内に住んでいると、小倉の記念館迄行くのはさすがに大変ですから、「ラッキー♪」という感じで行ってきました。でも、小倉へもいつかは足を運びたいなとは思ってますけどね。小倉は新幹線の乗換で1度利用したことがあるくらいですけど…(;^^)


ところで、作家の方は、皆さん努力の人というイメージを持っておりますが…
その中でも、生家が貧しかった松本清張に関しては、そんなイメージが特に強いのは果たして自分だけでしょうか。彼にとって、人生の折り返し地点であった41歳で作家の道への足掛かりを掴み、以後その道へ突き進むことになった訳ですが…そこを境に人生がこんなにも変わった方は、少ないと思うのです。ちなみに、作品を書く上で、登場人物の動機というものに特に拘っておられたようですが、自身の動機もハッキリとしていたからこそ、その後の人生において、サクセスストーリーが待ち受けていたような…そんな気がします。


「点と線」 松本清張著 [Amazon Link]
評価:「★★★☆☆」

さて、今回この作品を取り上げたのは代表作の1つです。
「世田谷文学館の取り上げ方も1番大きいし、これかなぁ…」と思いまして。。。


ただ、個人的には★印は低めです。
★2つにしようかと思いましたけど、そうした場合…今度は愚作とも受け取られかねません。「読みやすいのは事実。それも如何なものか?」と思い、3つにしておきました。結局、今の時代…読書なんかせずとも推理小説自体をTVで触れる機会が増えているんですよね。そのためか、色々なことを予測しながら、そして登場人物のアラみたいなものを探しながら、読んでしまう癖みたいなものがこの自分にもどうしても沁みついてしまってます。それは否定できない事実です。


以上のことを前提に置いて、この作品の評価をするとなると…
「推理小説として、今の時代においても通用する作品であるか?」という観点で考えた場合、アリバイくずしの時刻表トリックにしても複雑なものではなく、この程度のものでは厳しいと思うのです。推理小説がお好きな方に対して、禁句だということを承知で申し上げますが、「松本清張をもってしても、推理小説では時代を越えることは難しい」という印象が残りました。


さて、作品の内容をザックリと書きますと…
博多からも近い香椎海岸で男女の情死体が発見されます。
1人は××省の汚職事件の関係者である、佐山。1人は料亭“小雪”の女中である、お時。佐山が汚職事件の追求から逃れるために自ら死を選んだのではないかという方向で調べは進む予定でしたが、ブルートレインの車内食堂の伝票が見つかります。食堂車の利用は1名。それに疑問を持った、博多の鳥飼と本庁の三原という刑事がこの事件を捜査を始めます。


すると、程なくして、この2人を…
「“小雪”の女中2人と東京駅のプラットホーム越しから見た」と言う人間が現れました。
それが、××省とも繋がりがある機械工具商会を経営する安田。女中2人にランチをご馳走すると言いながら、時間をやけに気にしている。女中2人は気にしながらも、結局東京駅へ見送りに行くのですが、そのときに3人で…。ちなみに、安田がそのときいたプラットホームは、東京駅ということもあり…列車の入れ替えが多く、隣のホームの人間を確認することはまずできないはずなのですが、ブルートレインが発車する30分ほど前に4分間だけ空白の時間がありました。これを発見した松本清張は素晴らしいと思うのですが、「何故、2人はその時間に…?」ということが知りたくて読み続けたものの、実はこの理由が作品内で最後迄触れられていないぃ…orz


…致命的だとは思いますが、ソレは置いておいて、、、
この安田に関してですが、2人が殺害された日は札幌にいたと言うのです。さらに、札幌へ向かう途中、小樽を過ぎた辺りで列車の車内で安田と逢ったという人間や札幌で実際にあったという人間もおりました。


博多と札幌。
新幹線もなく、青函トンネルの建設工事さえまだ始まっていない、連絡船であった時代…列車で24時間以内の移動となると、到底無理な話です。でも、飛行機ならば…。「鳥飼さんと三原さん、それくらいは予測をして下さいよ…」と、現代人としてはどうしても言いたくなってしまうのですが、まだそんな時代ではなかったのでしょう。。。


ソコが時代の差というか、なんというか…
「日本において、推理小説というジャンルが確立されていなかった黎明期であったがために、東京駅のプラットホームにおける4分の件も新鮮だったのかなぁ…」と自分は受け取ってしまったのですが、屈折しているでしょうか…(;^^)


ちなみに、ノンフィクションの作品も手元にあるので…
そのうちそちらを読んでみることにします。個人的には、「点と線」よりも興味があります…実は。

〆

<Postscript>

推理小説のことを思うと…
先月のダイヤ改正で、東京駅発のブルートレインが全廃されたことが非常に惜しいですね。
夜行列車は、サンライズ出雲・瀬戸が残ってますけど…いつかは利用したい列車ではあるものの、ブルートレインのB寝台客車の車両と比べると、綺麗過ぎて…(;^^)。ちなみに、東京駅発のブルートレインが全廃される前に、この作品にも出てくる…あさかぜをはじめ、富士、銀河、出雲(※当時は、浜田が終着でした)と利用したことはあったんですよね。そういえば、出雲を利用したときは家族で食堂車も利用しました。良き思い出です。

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