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仮面
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仮面 

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Written  By  New-Can   [ 2009年6月30日 00:38 ]     

Category  05-A. 自作小説/エッセイ系      BBS


今朝の朝刊に折り込まれたチラシの中に、とても明るい色調のものが1枚紛れ込んでいた。
早苗はそれを手にとって、読んでみた。お店の名前は、メラービリョージョ。自宅の最寄駅の2駅隣に、今日オープンするらしい。『あなたは容姿にコンプレックスを感じたことはありませんか?』というキャッチコピーが大きな文字で書かれている。

その店では、容姿のパーツ交換から身長の伸縮まで、1箇所あたり2万円でできるらしい。
たとえ、それが顔の交換であったとしても、アンパンマンの顔をバタコさんが新しいパンを投げて交換するような仕組みで瞬時に実現が可能だという。

ただ、パーツ交換自体が容易であろうとも十分な注意が必要だ。
一旦、交換してしまうと、最低2週間は元に戻すことができないらしく、組み合わせたときの体型バランスについても保証の限りではないようだ。その旨はキチント記載されている。

これらの但し書きは抑制力があり、早苗を躊躇させた。


早苗は生まれてから25年、顔にコンプレックスを感じながら生きてきた。
小学生の頃から、「オマエの顔って、表情がなくて、なんだかノッペラ坊みたいだな」とクラスメイトの男子に散々言われた。

あのときの記憶が強く刻み込まれているせいだろうか。
体型は標準的だと思ってはいるものの、容姿は今でも全く自信が持てない。今まで彼氏1人できたことがなく、男もそんな心を見透かしているのだろうか、言い寄ってはこなかった。

早苗が物心がついた頃には…
父は髪の毛が完全に後退し、見かけ的には平凡以下に成り下がっていた。母も笑顔が少なく、その間に生まれた娘では仕方がないことなのだろうと、半ば諦めに似たような気持ちが早苗の心をずっと支配していた。


気がつくと、早苗はメラービリョージョのチラシを繰り返し読んでいた。
「もしかしたら、私にとっては千載一遇のチャンスかもしれない」という気分になってきた。思い切って、お店の様子を見に行ってみようと早苗は決心した。

店内はオープン初日ということも影響していたのだろうか。
1階から3階まで、どこのフロアも非常に賑わっている。すれ違う客の顔をチラチラ様子見してみると、早苗から見ても顔が冴えない男性客と女性客ばかり。世の中には、同じようなことで悩んでいると思われる人がこんなにもいるのかと改めて思い知らされる。

そんな人たちの流れを横目で見ながら、早苗も好みの顔の「品定め」をしてみることにした。
表情が豊かそうな子がイイなとは思っていたが、さすがに華やかな顔が多い。女性タレントのオタクっぽい男性客は、持参してきたデジタルカメラで好みの女性の顔写真を真剣な眼差しで何枚も撮っている。

それから10分ほど経ったとき…
バラエティ番組によく出演している女性タレントの顔に目が釘付けになった。
テレビで観る限り、彼女の体型はスレンダーという訳ではないが、いつも明るく元気で大きな声で笑う。早苗に決定的に欠けている明るさが彼女には漲っている。男性から見ても好印象を与えてそうな気がする。

早苗は自分自身の顔を彼女のものへと置き換えた姿を頭の中で想像していた。

「お客様、よろしければ、その顔をお試ししましょうか?」

男性店員が横から声をかけてきたので、早苗は思わず反射的に頷いてしまった。

「では、こちらのお試しルームへどうぞ。お試しルームでは、お客様の全身写真を撮った後、その画像を入れ替える形で、パーツ交換後のイメージを色々なアングルから確認することができます。もし、お客様がお気に召されたようでしたら、こちらの番号札をレジの方へお持ち下さい。パーツ交換につきましては、購入前に誓約書をお客様に記入して頂いた後、レジの奥にある部屋で作業を行います」


お試しルームの音声案内の通り、早苗は全身写真を撮ってみた。
そして、画面のメニュー案内に従う形で、自分自身の顔をお目当ての女性タレントのものへと入れ替えてみた。「証明写真を撮るような感覚で色々なものが試せるな」と思っていたが、1枚目から早苗の予想以上にサマになっている。

「これだ!」と思って、お試しルームを出たそのときだった。

勤務先の男性後輩社員の姿が一瞬、目に入ってしまった。

彼の年齢は、早苗の2つ下。
少し老け顔でお世辞にも格好良いとは言えないが、『気配りができるし、とても優しくてイイ子』と女性社員の間でも性格は評価されていた。しかし、こんなところで見かけるとは思ってもいなかった。


「もし、このまま女性タレントの顔に交換して出社してしまうと、彼にカラクリがバレてしまう…」

と思った瞬間だった。枕元で目覚まし時計が激しく鳴り響き、早苗は妙な夢から覚めた。

現実でなくて良かったという安堵感など、どうでも良かった。
夢の世界でさえ、変身願望を叶えることができなかった自分自身に対して、早苗はため息をつかずにはいられなかった。

<Postscript>

今回の習い事の宿題は、『転生』がテーマだったのですが…
何故こんなものが浮かんだのか、自分でもよく分かりません。突然でした…(;^^)

こういったものは、勿論書いたことがありません。
試行錯誤だったのですが…思った以上に面倒臭かったですね。現実と異なる世界を表現する際は、こちらから色々と提示せねばならないですし…。そんな訳で、粗探しをしてしまうと、修正せねばならない箇所があちこち出てくるのですが、今回は敢えてそれを放置した…オリジナルにかなり近い形で掲載してます。。。

ちなみに、今回の早苗はとても気弱な子ですが…
こんな性格の子は、夢の中でもきっとこうなんだろうな」と自分は思ってます。そんな子に対して、仮面を被らせてあげることも必要なのでしょうが…敢えて、被らせておりません。被らせないことが自分自身は大事だと思うし、早苗自身も気付くことがあるだろうと思うからです。

結局、こういったことは、繰り返さないと自分自身を変えようという発想へは至らないんですよね…(;^^)


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