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現実を捉えた作品の評価
昨日、1人で東京都写真美術館へ行ってきました。
こちらへは初めて足を運んだのですが、「写真は美術というよりも記録としての側面が強いものだ」というのが自分の価値観。このような施設に関しても、「美術館」としてカテゴライズしてしまっていることに、なんとなく違和感を覚えるのは果たして自分だけでしょうか。
…細かい話は止めましょう。。。(;^^)
足を運んだ理由は…
実は、先週の日曜日に久々にサハラ越えコミュを開催したのですが、その際に、フォト・ドキュメンタリーの先駆者であり、今もなお精力的に新作を発表し続けている…「セバスチャン・サルガド(Sebastião Salgado|1944~) アフリカ展」というものが開催されているということを耳にしたからです。
セバスチャン・サルガドは、かつては経済学を専門としていたのですが…
そんな視点を通して、「見捨てられた大陸」と呼ばれるアフリカの現状に迫っております…が、グロテスクな作品も少なくなかったというのが自分の正直な印象です。写真は、「絵画のような作品とは違い、現実感がある」という利点がある一方で、「過度に強調されてしまうと、政治的な側面が強くなってしまう」という欠点もあると思ってます。だからこそ、言いたいことがあるのですが…今回の企画で展示されている作品がアフリカの全てかというと、自分は「違う」と思ってます。特に、日本人の場合…あんな作品を突き付けてしまうと、それが全てだと思ってしまいがちな傾向があるので、どうしてもそう言いたくなります(※例えば、エジプト、チュニジア、モロッコ…あと、自分が来訪したことがあるリビアなど、観光客を呼び込めるエリアはそんな側面を見る機会は少ないはずです)。
ただ、そう感じる一方で、サルガド自身が初めてアフリカを取材した…
1970年代から今日に至るまで、度重なる紛争や悪化する環境を食い止める手段を見つけることは容易でなく…飢餓、エイズといった病気、あと砂漠化などを救うべくキャンペーンは組まれてはいるものの、それがアフリカ全体に対して、プラン通りに進行しているかとなると、やはりNoであると捉えるべきでしょう。
現に、アラブ系住民が少ない本当の意味でのアフリカといえば…
ウガンダ(イディ・アミン)、中央アフリカ(ジャン=ベデル・ボカサ)、ザイール(現コンゴ民主共和国:モブツ・セセ・セコ)、赤道ギニア(マシアス・ンゲマ)、リベリア(サミュエル・カニオン・ドウ)、ナイジェリア(サニ・アバチャ)、ジンバブエ(ロバート・ガブリエル・ムガベ)…など、独裁国家を経てしまっている国があまりに多く(※ジェノサイドという観点で問題がある指導者ばかりです…)、そのときの遅れを今となっても取り戻せずにいるというのが後進国となっている所以ではないでしょうか(※後世で称えられている独裁者は、トルコの初代大統領であるケマル・アタテュルクくらいなものでしょう)。格差の大きさ、これは客観的に見てあまりにも切ない現実ですし、一刻も早くその現実から抜けて欲しいと願わずにいられません。
個人的には、このような企画があることは…
地理的な面の影響もありますが、アフリカとの距離を色々な意味で感じている日本人にとっては非常に良いと思います。昨日の来訪者数はかなりのもので、入場制限が出ていたほどですから。近いうちに、またこのような企画があることを切に望みます。
〆
<Postscript>
余談ですが、↑で触れた話は2階で開催されていたものです。
3階では、「木村伊兵衛(1901~1974)とアンリ・カルティエ=ブレッソン(Henri Cartier-Bresson|1908~2004) 東洋と西洋のまなざし展」が開催されておりました。都内各所で、木村伊兵衛が撮影した…「過度な演出を抑制した作品」は、時代を越えると貴重な記録ですね。個人的には好きでした。
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