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浅草では邦楽爛漫
昨日、1人で浅草公会堂へ行ってきました(※邦楽爛漫)。 |
以前、このブログにも書いておりますが…
ウチの家は雅楽に関しては縁があるのです。父方の祖先である奥好義は国歌を作曲しておりますが、本業は雅楽師。自分自身、最低限の興味みたいなものはあるのです。ただ、あまり触れて来なかったことは否定しませんけど。。。
さて、昨日のプログラムですが、下記の通りです(※補記は解説から一部抜粋)。
- 雅楽 舞楽 「春庭花」(※参考)
- 生田流箏曲 「都踊」(※参考:宮城道雄)
祇園で行われる都踊のおはやしの感じが随所で表現され、華やかで絢爛たる雰囲気がある。 - 長唄・日本舞踊 「賤機帯」
十代目杵屋六左衛門の作曲で、1828年に日枝神社の祭礼に踊り屋台で演じられたのがはじめ。歌詞も曲調も一中節の「賤機帯」に基づいて作られたもので、クドキや二上りの鞨鼓のくだりなどは一中色濃厚な仕上がりで、華やかで上品な中に哀れさが漂う名曲。 - 尺八琴古流 「雲井獅子」
曲の内容は、獅子が眠りから目覚め、活動する様を表したものといわれ、昔の僧たちの間ではその美しい旋律から眠気覚ましに好んで吹かれたとか。 - 能楽観世流 「山姥」(※参考)
ジャンルを越えて、“邦楽”という枠で括られたような、そんなプログラムでしたが…
浅草公会堂の中へ入って、予想以上の光景?に驚きました。自分のように、1人で足を運んだ方は少なくなかったような印象でしたが…客層に関しては、とても偏ってました。「8割以上が50代以上であることは間違いない…」という感じで、20~30代は両手で数えられる程度だったような。。。
周囲の平均年齢がこんなにも高い企画に足を運んだのは、たぶん初めてだと思います。
インパクトとしては十分でしたが、この現実に関しては、「キチント伝えなければ…」と思わずにはいられませんでした。調べてみると、出演者の中には有名な方もいたのですが、前述した通りの客層…ということは、自分たちの世代(※30代以下)に浸透していないからということに他ならないでしょう。
伝統文化という意味では、最近話題の相撲界にも共通する話ですが…
「護るモノを取り違えているようにしか思えなくてモドカシイ」です。危機感が薄いというか、そもそも他の世界を知らな過ぎるのではないでしょうか。身を置いている世界から一旦距離を置き、今の世の中の流れを確認した方が良いと思います。
自分自身の感覚でしかありませんが、日本人の感性が薄れていることも…
今回のプログラムのようなジャンルから自分たちの世代が離れて行った原因であるような気がするのです。芸術作品の良し悪しに関する判断にしても、「日本語ではなく、英語を日本語に訳すような感覚で行われる」ことが目立ってるというか…。これは非常に危うい傾向ではないでしょうか。邦楽のように、ジワジワと…ある種、回りくどささえも美とする芸術の良し悪しを決めるような趣のある言葉は英語にはありませんから。そして、該当しなかった場合、「意味不明」とか、「暗い」、「ツマラナイ」といった負の方向へとベクトルが向けられるのが、もはやこの国の常です。。。
そんな貧相な感性と異国からの旅人の感性に関して…
どちらが豊かかと聞かれれば自分は確実に後者と答えます。浅草寺では数えられないほどの異国人の方を目にしますが、彼らの本音としては…浅草寺の雷門よりも昨日の浅草公会堂のプログラムの方がもっと魅力的だと思うのです。日本人の若い世代を集えないならば、彼らに対してチラシを配って呼び寄せ、見出しとなるような言葉を考えてもらう方が日本の伝統文化は生き残りやすく、しかも1番楽なソリューション方法であるような気もします。
ただ、昨日見て思いましたが、和楽器の音は繊細で、指揮者なしで進められる演奏は…
「まるで精密機械以上の細かさ」です。伊崎くんの龍笛にしても、他の楽器をリードするような役割でしたが、恥ずかしながら昨日足を運んで初めて知りました。指揮者がいて当たり前のクラシックよりも、邦楽はもっと細かいところで緊張感に溢れていて、クラシックにはない別の魅力が確実にあるなと自分は思いました。能にしても、シテの方の演技は非常に細かい所にどことなく計算みたいなものを感じました。あの雰囲気は他国ではそうそう味わえないでしょう。
でも、今の日本において、幼き頃から伝統文化に触れる機会が…
殆どありませんよね。そもそも、触れる機会がもっと必要なのではないでしょうか。
個人的には、日本人には異国人以上に邦楽を好きになってもらいたいのが本音です。
その可能性にしても、まだあると信じてます。あくまで、足りないのは機会という“数”でしかないと思ってます。日本は他国とは違った文化が残っている国なのです。今ならば感性復古という意味においても、まだ可能なのではないかと思うのですが…。
〆
<Postscript>
今回、自分が足を運んだ理由の1つとしては…
伊崎くんから連絡が来たからという偶発的なキッカケもありますが、自分自身…「日本の伝統文化の現状に危機感を覚えているからこそ」でもあります。このままでは、古来からの文化が途絶えてしまう…という意識、少なからずあります。今後、自分なんかが協力できることがあれば、協力したいです。
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