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読み物レビューなど <植村直己編>
「青春を山に賭けて」 植村直己著 [Amazon Link]
評価:「★★★★★」
チョット前に、本屋を通りがかった際に偶然見つけたので、思わず購入してしまいました…(;^^)
「豊岡の植村直己冒険館へは2006年の5月に来訪したことがあるにも関わらず、著書を全く読んだことがない…というのも妙な話だ」とふと思いましてね。
さて、この作品が発表されたのは、自分が生まれる5年前の1971年。
大学時代、“ドングリ”とあだ名されていたこともある著者が、大学卒業後に無一文状態で日本を飛び出し、モンブラン、キリマンジャロ、アコンカグア、エベレスト、マッキンリーを登頂し、「世界初の五大陸最高峰登頂者」となったことやアマゾン川6000km単独筏下りなどをやってのけてしまった…そんな頃の日記をもとに描かれた、まさに「桁違いの放浪紀」とでも言うべき作品です。
一言で申すならば、スゴイ。
本当にスゴイ。逞しい…というか、逞し過ぎる!
「自分の旅好き度もかなりのものだ」と自負しているツモリですが、ここ迄のレベルを求められると、さすがに無理というか。。。
国民栄誉賞を受賞する人は違うというか、、、
「成し遂げようとする意志が強ければ何物をも凌駕する」とでも言うべきなのか、運も味方してしまうとでも言うべきなのか…(;^^)。一方で、この頃は人間もまだどこか純粋な面が残っていて、冒険をするという意味では今よりも良い時代であったことも否定できないとは思います…しかし、それでもチョットした好奇心程度ではできないレベルですよ。大体、殆どスキーしたことがないにも関わらず、その環境で生きるためとはいえ、フランス・モルジヌでスキーパトロールのバイトを始めてしまうなんて、完全に規格外。斜度のレベルが日本とは全く違う海外でこんなバイト…自分は身の危険を感じてしまいますよ。絶対にできませんから。。。
その土地特有の穏やかな一日の流れにも触れながら…
生活に馴化しようとして行く植村直己の姿が必ず描かれている点、それこそがこの作品の素晴らしい点であると自分は思います。一般的な杓子定規では図りづらい人間としてのスケールの大きさ迄もが重なると、作品としての美しさもさらに増すというか…いつの間にか文章1つ1つに圧倒されてしまって、気が付くと、「植村直己=大胆不敵」というイメージで見てしまっているんですよね。それが、「落とし穴」であることもまた面白くて…実は、彼はとにかく臆病で、十分な計画と準備を怠らなかったと言われているのです。読めば納得なのですが、そのことを思わず忘れてしまうくらいに引き込まれてしまうのです。。。
そういえば、有名なあの犬ぞり行にしても…
単身でグリーンランドのエスキモー宅で生活して、生活馴化することから始めてましたよね。それより前に成功してしまった…この作品でも触れられているアマゾンの件にしても然り。バナナの調理方法をキチント覚えてからの冒険ですからね。欲求の抑え方というか、発想の転換が上手いというか…冒険家には色々な能力が必要なことがよく分かります。そして、このような準備をキチント積んでいたとはいえ…現地の人に言わせれば、「訓練生」とでも言うべき立場であるにも関わらず、その程度で自分なりに自信を持つことができてしまうのも凄いと思います。言葉が通じなくとも、誰にでも愛される…内面から滲み出るキャラクターといったものとか素晴らしかったのでしょうね(→これ、自分自身…生きるという意味では1番大切にしている能力なんですけどね)。
感心しつつも、心のベクトルみたいなものはそう離れていないことを実感したというか…
共感することが非常に多い作品でした。結局、自分自身…旅人であるせいかしら。心地良い刺激を受けることができました。
〆
<Postscript>
ちなみに、自分の中では、ケニア山の話が印象的だったかも。
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