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- 【03-J. その他 旅話】の親カテゴリは、「03. 旅行関連」 です。
- [ 2011年4月 3日 18:50 ] アップルジュース
- [ 2011年1月29日 22:28 ] 見慣れたはずの風景
- [ 2010年11月28日 16:37 ] 廃墟探索サイト
- [ 2010年8月17日 00:29 ] これからの夏季恒例行事!?
アップルジュース
海外へ旅行したり、留学したりする友達が増え始めたのは…
僕が20歳くらいのときだったと思う。行き先は英語圏で、中でもアメリカが1番多かったと記憶している。
彼らがどんな目的で海を渡ったのか、よく分からない。
ただ、帰国後の様子からは充実した時間を過ごしてきたようだった。
もしかしたら、簡単にコミュニケーションできない状況が成長を促したのかもしれない。
そう考えると、彼らのことが眩しく見えて仕方なかった。
大学を卒業する頃になると、そんな人間は1人、また1人と増えた。
次第に、「海外を知らないことが壁となり、目の前に立ちはだかるときが来てしまうのではないか」と僕は焦り始めた。
そして、社会人になって2年目の夏期休暇。
幼い頃からの友達が住むロサンゼルスへ1人で渡る決心をした。異国から日本を見てみたいという純粋な気持ち、それだけだった。
成田からロサンゼルスへ向かう飛行機に乗り込むと、機内はとても賑やかだった。
同じ国の人間というだけで、隣に座る乗客とのお喋りを楽しんでいる。「僕の隣にはどんな人が座るのだろう?」とドキドキしながら待っていると、同世代の日本人の女の子が座った。
僕も周囲と同じように、隣に座る彼女に話しかけてみた。
彼女は、カナダへ短期留学をするために初めて出国するのだという。飛行機に乗るのも初めてだったようで、無事離陸したときは、機内で1番興奮していた。そのとき、「これから波のように押し寄せてくる初体験を、彼女のように1つずつ楽しもうとする感覚が大切なのかな?」と思った。
彼女とお喋りを始めてから暫くすると、機内の乗客に飲み物が配られ始めた。
僕たちが座っていた一角は、アメリカ人の客室乗務員が担当していた。「英語でキチント受け答えができるかな?」と不安が頭をもたげた。
しかし、前方に座っている乗客は、一言で済ませている。
「あの調子でいいのか…」と思うと、気が楽になった。
客室乗務員が僕たちのところへやってきた。
僕は飛行機に乗る前から、「最初に頼む飲み物はリンゴジュースにしよう」と決めていた。というのも、コーヒーやティーでは日本語と同じような受け答えでアッサリ終わってしまう。英語の先生が、「日本語と英語で1番違うところ」とよく言っていた音を、最初に発してみようと思ったのだ。
「あップルジュース、プリーズ」と、「あ」の音をチョット意識しながら頼んだ。
客室乗務員は、僕の目を見て一瞬微笑むと、プラスチックのカップにリンゴジュースを注ぎ、手渡した。
子供でもできるようなやり取りに、僕は1人興奮していた。
「そうか、アメリカでもこんな感じで会話すればいいのか」と思うと、自信も沸いてきた。
アメリカをなんだか近い国のように感じていた。
〆
<Postscript>
“アメリカ”をテーマにして、初海外のときの経験を交えながら書いてみました。
色々と思い付きそうなテーマのように思えるかもしれませんが、自分には厳しいテーマでした。
実は、自分が初めて日本を飛び出したのは、2001年の8月。
このとき、友人とアメリカ&バミューダを旅したのですが、1ヶ月後は…そうです。「アメリカ同時多発テロ事件」が起きてしまったのですが、旅行中に驚いたことの1つとして、「ボストン空港(ローガン空港)のセキュリティチェックの甘さ」があり、自分は周囲にも指摘しておりました。同じ印象を抱いていたテロリストにより、悲劇が起きてしまったのかと思うと、悲しみで胸がイッパイになりました。。。
そのため、今でもアメリカのイメージを聞かれると…
この記憶がどうしても付き纏います。あれから10年の歳月が流れましたが、個人的には永遠に忘れられない負の出来事の1つです。
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見慣れたはずの風景
7、8年前の話だろうか。
「あなたのホームページを通して、故郷の写真を見ることができました。久々に懐かしい思い出に浸ることができて嬉しかったです」という感じのメールを海外在住の見知らぬ日本人から頂戴したことがある。
どんな写真だったかというと…
旭川市内にある橋の上から、名なしの山を写したもの。曇り空の日に撮ったせいだろうか。客観的に見ると、「平凡な風景写真」という程度でしかないと思う。
メールを読んだときも驚きしかなかった。
プロのカメラマンが撮ったものではなく、素人が何気なく撮ったものに過ぎなかったのだから。
僕がこの写真を撮ったのは…
手に入れたばかりのデジタルカメラを片手に、北海道へ1人旅をした10年ほど前だ。
あのときは、千歳へ空路で北海道入りし、そこから夜行列車などで翌朝には根室へ移動。
そこから車の運転の練習も兼ねて、レンタカーであちこち立ち寄りながら海岸線沿いを進み、日本最北の街である稚内まで4泊5日。その興奮が冷めやらぬうちに、今度は列車で南へ一直線…。ペーパードライバーの身でありながら、よくもこんな旅程を組んだと思う。
ただ、これだけの距離を自らの運転だけで移動すると、さすがに気分が良い。
稚内からの列車移動の方が思っていたよりもむしろ退屈だったくらいだ。
…それでも僕は3時間以上列車に乗り続け、旭川の街へ辿り着いた。
駅の外へ出てみると、目の前には真っ直ぐ伸びた歩行者専用のメインストリート。街の雰囲気が大学時代を過ごした八王子とどこか似ていた。
旭川は駅前を経由するバス路線が少なかったこともあり…
懐かしさのようなものも少し感じながら、僕はその道を歩き、バスが頻繁に往来する大通りへ向かった。
バスの行き先を眺めてみると、よく分からないところばかり。
どこからどのバスが出ているのか、サッパリ分からない。
暫くバスを眺めた後、僕は地図を広げ、どこへ行こうかと軽く調べた。
この街には井上靖や三浦綾子の文学館がある。どちらへ行こうか迷ったが、僕は駅からの距離も遠くなさそうな後者を選び、停留所へやってきたバスに乗り込んだ。
ところが、そのバスは10分ほど経つと、妙な道を辿り始めた。
循環バスだったせいかもしれない。とりあえず、乗り続けてみたところ、窓の向こうにはどこかホッとさせられる山並みと川が映っていた。
僕が大学時代に過ごした八王子にも似たような風景がある。
駅から甲州街道を日野方面へ向かうと浅川を跨ぐ橋があるのだが、そこから見える風景をそのとき思い出した。
思わず、そこで立ち止まってみたくなり、次の停留所でバスから降りた。
そして、学生時代に見慣れたはずの風景を旅の思い出としてカメラに収めた。それが例の写真だった。
あのときのカメラを初代とすると、僕が今使用しているものは三代目となる。
初代のものと比べると、機能や性能も向上し、至近距離からの撮影や手ブレにも強くなった。出来上がった写真を見ると、一目で画質が上がっていることを実感する。
ただ、あのメールを頂戴して以来、カメラの質云々よりも…
写真が持つ「記録」という側面を強く意識するようになったと思う。目の前に映っている、その風景を見たいと思っている人は僕の他にもどこかにいるのかもしれないと…。
気がつけば、旅先などで撮ってきた写真を友人たちに見せることが僕の楽しみの1つとなっている。
〆
<Postscript>
“写真”をテーマにして、実際にあったことを書いてみました。
旅程も簡単にサラリと書いておきました(※一部、事実とは異なる点もあります)が…
この旅をしたのは2002年の8月中旬頃。あのときは、北海道で台風が停滞してしまったので、天気とも自分は戦っていたんですよね…。
今となると、色々な思い出が懐かしく感じます。
知床の羅臼へ行ったときは、8月なのにストーブにお世話になったり…あとは、この旅の途中で利用したふるさと銀河線は廃線となって姿を消し、旭川駅周辺も再開発中とのこと(※旅人泣かせのバス乗り場もようやく改善が図られる模様)。
ちなみに、作品内で取り上げた橋はどこかと申しますと…
旭川は平成大橋、八王子は大和田橋となります。ご参考迄。
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