第33回のテ〜マ:【2006年に向けて】(2002.8.11.)

 W杯が終わり、1ヶ月以上経ちました(苦笑)。相変わらず、ベッカム、トルシエをはじめ…サッカー関連の記事をあれこれ観るのだけれども、どうなのでしょう。日本については、今回のW杯は成功だったのでしょうか。俺は“失敗”だと思います。結局、W杯後のJリーグの観客動員数も、クラブによってはホトンド変わらないし、W杯においても…ベスト4まで一応進んだ韓国のように、インパクトさえも残せず、地味なままに去ったという印象しか残りませんでしたし…。

 あと…フランス代表監督について、トルシエは落選しました。そりゃそうですよ。フラット3以外、結局…彼の武器はなかった。極端な話、何もなかった。クラブチームでの監督経験があまりナイため、彼自身が作戦面での持ち駒を増やせずに、指導者として歳を重ねてきたのだから、当然であります。有名クラブチームで確固たる成績を上げ、代表監督も含め監督を歴任した韓国代表監督のヒディングと比べれば、彼が日本代表と日本国民に対し、口酸っぱく言ってきた【経験不足】は、日本国民が実は彼に口酸っぱく言わねばいけない言葉であったのは否定し難いコトで、この言葉でもって、アトランタ五輪後に解任するコトができたにも関わらず…ズルズルと任せてしまった、日本のサッカー協会自体は、彼よりも【経験不足】であり、もう言葉にならない程の情けなさであった気がします。だから、いつまで経っても、日本にサッカーが7分程度にしか根付かないのだと俺は思います。

 …とにかく、今大会は色々な意味で歯痒かったです。ハイ。

 そうそ、日本国民に言いたいコトも、色々とありました。特に…【無事ベスト16まで進んでくれて…ありがとう】みたいな言葉には幻滅でした。あれを言った人は誰なのでしょう。クレイジー極まりない。結局のところ、世界的に観れば…その程度の盛り上げ方しか出来なかったという顕著な証拠ともなり得るし、日本代表を卑下するようなコトでもあったのだから、その人には例えば…【韓国の様子を、表面的からではなく、内面的な面からもキチント取材したのか?】と言いたかったです。

 実際…韓国も、世界的に観れば…日本と同じ状況であったはずですが、悪く言えば、あらゆる手を使って?結果を残しました。サポーターとの大ホーム化作戦、アメリカを始めとする相手国に対して強烈な牙向け…それにより、起用審判までもが限定されるという、全てが上手い具合に回りました。結局、現在の日本の人材には口先だけでなく、行動力も伴ったトータルの戦略家がいないというコトも露呈されました。

 なんか、韓国について…チョット悪く書き過ぎた気がするので、持ち上げますが…安貞桓のイタリア戦でのVゴールはお見事であり、俺は感動しました。これは、否定しません。また、その伏線ともなった…まるで国民感情を完全に理解しきったような、ヒディングの強気な選手交代にも非韓国人の俺でさえ感動致しました。しかし、トルシエにはそんな采配がまるでありませんでした。シドニー五輪においても、今回のW杯においても、後味が極めて悪かったです。さらに、普段の生活においても…彼は4年間我が国におりながら、結局、日本語も満足に話せないままでした。こんなフランス人であっても、サッカー関係のフランス人ジャーナリストは褒めてる記事を多々読みましたが、前回大会、及び欧州選手権にて、フランス人自体が天狗になってた気がします。セネガルとの試合を、【世界代表vsフランスリーグ代表】なんて言って負けたのは、“イイ気味”って感じです。油断こそ、過信に繋がります。

 …色々と書きましたが、これらを全て総括した上で、サッカー協会には次期代表監督を決めて欲しかったのですが…結局、川淵氏がリードを取って、トルシエからジーコに代わりました。この彼の判断はいかがなモノでしょうか。欧州から南米型に変わるコトは間違いなく、さらに監督の順番さえも間違えたのではないかと思えて仕方ありません。普通、【W杯でこそ、“監督で名前殺し”みたいな手を使うべきでしょう?】と思うのは、俺だけでしょうか…。あと、ジーコについては、監督として、完全な責任を追っていないのが気になるというのは、サッカーファンであれば、おそらく誰でも危惧するはず…。鹿島アントラーズにおいても、母国ブラジルにおいても、常に微妙な名前の役職についてきましたし。でも、今回は明らかに役職においてもトップに立ったコトは間違いなく、彼の言動、及び行動についてはかなり注目だとは思っておりますし、特に、代表選考においては、トルシエが嫌っていた…と思われる実力ある選手は結構いましたので、そういう意味で、彼による最初の代表選考は楽しみにしてます。一応…(;^^)

 さて、変なタイミングではありますが…俺・にゅうが思う、今回のW杯におけるベストイレブンを、オマケ程度に発表しておきます。

GK:カーン(ドイツ)
文句ナシでしょう。今大会の彼のプレーは神懸り的でした。4年後もひょっとしたら…というコトがあるのでしょうか。マニアックな方は、ブットのPKが観たいという方もいるとは思いますが…(;^^)。確かに上手いんですけど。彼のPK。ちなみに、カーンがいなければ、トルコのルストゥ、アメリカのフリーデルがこの候補でした。神懸り的なセーブが多かったですし。

DF:プジョール(スペイン)
DF:リンケ(ドイツ)
DF:ミャルビー(スウェーデン)
DF:ロベルト・カルロス(ブラジル)

チョット、パンチにかける人選でしょうが…まず選考基準として、【死の組と言われたFグループを突破したのはどこですか?】です。スウェーデンです。勝ち抜いた後、いきなりセネガルに破れはしましたが、あれは最高の組織的守備。偶発性が高い個人技が上回っただけ。他のチームであれば、十分上位に食い込む力があったと観るべきでしょうし、その中でもっとも貢献度が高かったと思われた選手を挙げたまでです。あっ、ドイツからも1人選びましたが、やはりドイツも準決勝まで一応1失点。相対的な貢献度の高さから判断致しました。右サイドは、プジョール。韓国戦なんか、子供を相手しているようでした…さすがに、選ばずにはいられませんでした(笑)。左サイドのロベルト・カルロスは、FKはともかく…その他は、個人的にはチョット不満な点も多く、好きな選手でもナイので、選びたくなかったのですが、右サイドでプジョールを選びたかったがため…。でも、随所で目立っていたのは事実でしょう。特に、中国戦のFKは笑っちゃいました。壁作り等との関連も含めて、レベルの差を観た気がしました…(;^^)

MF:バラック(ドイツ)
MF:シュナイダー(ドイツ)
MF:ドノバン(アメリカ)
MF:ロナウジーニョ(ブラジル)

ココは、難しいです。モノ凄く難しいです。本当は、ジルベルト・シルバ、クレベルソン(共に、ブラジル)、トゥガイ(トルコ)、ブバ・ディオップ(セネガル)他、多々選びたい選手がいたのですが…。まず、2人外せない選手がいます。バラックとロナウジーニョ。バラックは、トーナメント戦を順調に勝ち抜けたのは彼のおかげであり、まさに自分の予想通りでしたが…ロナウジーニョについては、今までの自分の評価が低過ぎました。イングランド戦なんか、凄かったです。超反省の域です(苦笑)。シュナイダーはクラブチームでも活躍してましたし、今大会もその勢いを持続できた…と個人的には思いました。また、どの試合においても運動量が物凄く豊富で、感動の域でした。ドノバンは…意外かもしれませんが、同国の選手ではレイナも含め、プレー振りが思い切り良く、とにかくキレがありました。個人的には好感度大でした。まだ若い選手なので、4年後も楽しみです。

FW:ロナウド(ブラジル)
FW:ディウフ(セネガル)

これは、文句ナシでしょう。心残りがあるとすれば、ハサン(トルコ)を入れたかった…ぐらいのものでしたし。さて、ロナウドについてですが…俺は、彼はまだ完全復活とは思っておりません。俺が初めて観た頃のインパクト程には、戻ってません。俺と歳がタメでありながら、早くもチョット老獪なプレーにも観えました。ビシバシと完膚なきまでに切り裂くドリブルを繰り返しできるというのが、俺の最初の彼に対するインパクトですから(笑)。それでも、結果を残すというの“スター”。早く本当に本当に万全の体調に戻ってもらいたいです。ディウフは…個人で行き過ぎなのは、チョット難ですが、ノビシロを考えると恐ろしい限り。ドリブル等、身体の使い方を観れば、スグに彼がスゴイ選手だと分かるプレーばかりでした。1年前の日本戦で観たときのプレーから、俺は今大会で彼が活躍するコトを確信しておりましたが、予想通り。足りないトコは、あとは精神面だけでしょう。今後も期待しております。

最優秀監督:ヒディング(韓国)、メツ(セネガル)
ゴメンなさい。2人です。甲乙付け難いです。ちなみに、アリーナ(アメリカ)、マッカーシー(アイルランド)も個人的には好きでした。

ビューティフルゴール
デル・ピエロ(イタリア:メキシコ戦)、ボルゲッティ(メキシコ:イタリア戦)、ロビー・キーン(アイルランド:ドイツ戦)、ラパイッチ(クロアチア:イタリア戦)、ロナウド(ブラジル:ドイツ戦の2点目)等

 最後に、今回のW杯について一言だけ。ブラジルの優勝にて終わりましたが、まず、個人的には…ブラジルを超過小評価したコト、個人的には【心からお詫び申し上げます】という感じです(苦笑)。しかし、今回…始まる前からブラジルを優勝予想してた人はどれくらいいたでしょうか? 俺的には、そういないと思うのですが…(;^^)。ちなみに、ドイツについては、俺的には【クラブチームも欧州で結果を残しており、周りが悲観するようなコトは絶対に起きない!】と思っておりましたが、やはり予想通り。相手にも結構恵まれた点は否めませんが、それをキチント活かしたトコは、賞賛しなければいけません。老獪な試合運びこそ、結局…伝統の強さです。さらに、次大会はドイツが開催国。4年後への楽しみを増やしてくれたこと、個人的には本当に嬉しく思っております。

 以上にて、今回の積荷については、【これにて積み残し無】と致したいと思います。

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