第54回のテ〜マ:【故郷への想い】(2004.02.15.)


 先日、とある海外在住の方から…メールを頂戴致しました。内容はと言いますと…【無性に生まれ故郷が懐かしくなってウェブサーチしたら、貴方の旅行記の写真がありました。もし、他にもありましたら、メール経由で頂けると助かります】と。。。

 結果を先に申しますと…残念ながら、自分の手元には掲載したモノ以外、ありませんでした。期待に沿うコトができませんでした。結局…【コレだと思ったら、同じ様なモノを何枚か撮り、帰京後に客観的に判断し、なんとなく自分のイメージと異なるモノは振り落とす】という作業を必ず行ってしまうため、ソレだけしかなかったのです。仕方ないコトだとは思っておりますが、自分の中ではどこか悔しかったです。どこか…。

 ただ、【いつの日か、自分のHPが懐古的に利用されると良いなぁ…】とも思っていたので、どこか嬉しくもありました。自分自身への今後の励みにもなりました。もっと、色々な地域を廻ってみたくなりました。旅をしつつ…旅先の歴史等を深く調べたくもなりました。当然、旅行が大好きな自分の欲求を満たすためにも。そして、将来的な意味合いにおいて、自分が旅先で撮って来た足跡を求めてる方のためにも。

 そう思う理由として、結局…自分自身の過去を1つずつ辿って行くと、ソモソモの派生元みたいなモノに対して、必ず愛があるのです。例えば、世田谷で生まれたが故に、世田谷に対しては特別な感情があります。例えば、八王子・日野両市内で大学時代を過ごしたが故に、東京西部に対しても特別な感情があります。さらに、半年程前迄の仕事先であった勝どき・月島周辺に対しても、特別な感情があります。

 おそらく、人間の脳の思考回路は、過去を振り返ろうとしたとき、真っ先に頭の中に浮かぶ…自身の故郷的な場所や、そのとき周りにいた人などが“美しい形で思い浮かぶ様になっている”のでしょう。【過去があって、現在(いま)があるんだよ!】という感じで諭す様に。。。

 もし…この悟りをそのままに受け止め、頷けたのであれば、そんな人間は…【日本という殻、乃至は都道府県という殻を遅かれ早かれ飛び出した方が自分のために良い!】のかもしれません。自分自身の身を訳も分からぬ土地に長期置くコトになってしまった場合、故郷で積み上げて来た様な派生元を作らない訳にはいきませんし、そもそも…過去を再認識する行為こそ“挑戦”という行為の源でもある気もしますしね。

 そういう訳で、HPのタイトルである“Hearty Voice”という言葉の意味をもう1度1人で真剣に考えてみたのですが…そうしたら、元々の銘打った理由である…【自分と皆さんとの間における“聴いて!”とか“聴きたい!”とかのキャッチボール的な関係を想起させる言葉を捜し求めた結果、辿り着いた所がこの言葉だった】的なコトは言うまでもなく…という感じでしたが、もう1つ隠されていた意味にも辿り着くコトができました。

 実は、今回の件がキッカケですが、“Heart”という言葉に“遠方からの…”というニュアンスが含まれている気がしたのです。なんとなく…。意訳としては誇張し過ぎであるコト位、承知はしておりますが、それを前提とさせて頂けるのであれば、このタイトルには、【自分自身が積み上げて来た過去を振り返ろうとした際に、辿り着いた所の1つはココだった…】的なシーンを想起させる意味も隠されていたのかなと思えて仕方ないのです。なんか、凄い発見をしたみたいで、現在のHPタイトルがさらに好きになりました。ただ、ある意味では、今後もこんな意味を1つ1つ探す旅を自分は義務付けられているのかと思えなくもなく、気が重たくもありますが…(;^^)

 …なんだか、最後はとてもナルシストチックで恐縮ではありましたが、以上にて【今回のエッセイの積み残しは無】と致します。

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