第6回のテ〜マ:【North Island's StoryT-6】(2002.11.04.)


★8月23日
 内陸部の陸別からオホーツク海側の枝幸まで移動するという…今回の旅において、1番の大移動日となりました。ちなみに、【知床で頼まれた約束を果たす】という目的もあり、久し振りに時間に追われてもいたのですが、この目的もなんとか無事に…(;^^)



@小利別駅



Aハッカ記念館

@&A小利別→北見
 小利別は、←@をご覧の通り…って感じのせいか、【環境的にも全てが北海道!】的で、とっても気持ち良く、朝6時30分には起きてしまいました。もっとも…1本の列車を逃すと、“とんでもなく厄介な目に遭う”という理由もあったのですが…(;^^)

 ちなみに、小利別には@を撮った側に広い道があるのですが、宿からココに行くにはホームから線路を渡った方が早い…という感じになっております。最高ですね。こんな環境(笑)。近くには、スズメバチの巣もありました。頭部だけ残ったカブトムシの死骸もありました(カラスとか?にとっては、頭部以外は美味しいらしい)。羽がないバッタもおりました(暖かい期間が短いため、成長しきれないらしい)。【釣りをしよう!】と自分を誘ってくれた方が、【あっ!】って感じで見つけて、厳しい自然界の生態系をあれこれと教えてくれました。色々と勉強になったが故、もうチョット長くいたかったのですが…。本当に心残りでした。でも…一緒に散歩できて良かったですよ。本当に。。。

 で、朝食を摂った後に、ホームから手を振られながら見送られ(←んなコト初めて)、小利別を発ち、最初に寄った場所は北見。列車が北見に到着する時間とレンタカーを借りる時間に1時間の差があったため、【1箇所ぐらい観光せねば!】と思いましてね。駅の地図、土産品等を参考にしながら寄った場所が、Aのハッカ記念館。ココの館員の方が理科の授業で聞けそうな用語を交えられながら、丁寧に説明をして下さいました。ちなみに、ココは駅から徒歩で10〜15分ぐらいです。

 最後に、北見の街の印象についてですが…釧路や中標津といった街で、【大きい!】と言っていた人間にとっては、デパートもありましたし、ほんの少しだけ…“都内に戻ってしまった”、そんな気になりましたね(笑)。そして、そんな大きな街を目の当たりにして、【この旅も、もう少しで終わってしまうんだなぁ…】とも思いました。。。



B海岸線@常呂




Cサロマ湖

B&C北見→サロマ湖
 北見でAを観光した後、再び駅でレンタカーを借りて、【海沿い(オホーツク側)をひた走る!】という旅を始めました。【内陸部の北見から、どこを経由してオホーツク海側に入ろうかなぁ…】と考えた末に決めた場所は、“カーリングの街”として名高い常呂。別に、カーリングをしに行った訳ではナイんですけどねぇ…(;^^)。ただ、サロマ湖にも近いし、丁度良いかなと思いまして。。。

 で、撮って来た写真がB。バスターミナル(旧国鉄・湧網線の駅跡の模様)裏の海岸線です(参考:車窓が抜群だったらしい湧網線)。この日のオホーツク海は前日までと違って、非常に穏やかな写真ですね。波が立ってもこの程度で、ノンビリするには丁度良い感じでした。で、即移動…という感じにしたかったのですが、この先…紋別をはじめとする大きな街に辿り着くのに、“どれぐらい時間がかかるか分からなかった”ので、昼食を常呂で摂りました。食べたものは…というと、ホルモンラーメン。バスターミナルからすぐの松久食堂ってトコ(確か、民宿兼)で食するコトができます。お父さん曰く、【ギャグで始めた】らしいですが、そんな感じではなかったですね。非常に地味ですが、宣伝しておきます。【個人的には大好きな味】でした(また来訪するコトがあれば、絶対に食べに行きますね:笑)。美味しかったです♪

 そうそ、ココのお父さん…いかにも下町で食堂をやってそうなメッチャ感じの良い方だったので、お喋りまでしちゃいました(ぉぃ)。旅の話から始めたのですが、避けて通れなかったのが…やはり悪過ぎた天気の話。常呂周辺の農家は、物凄い被害を被ったそうです。【畑に海水が入り込んでしまった】というトコが多々あったとか…。自分が“北に来たな”と感じたオホーツクの厳しさは、やはり凄かったようです。常呂の農家の皆さんが早く元通りの生活が送れますように…(祈)

 上記のように松久食堂で休息を獲った後に寄った場所は、“かの有名なサロマ湖”。地図でも分かる通り、ココは凄まじく広い湖で、まさに…【海を観に来た】という感じでしたね。そのせいか、【湖を観てる】という感覚が全く湧いてこなくて…。被写体としても、頭を悩ませる感じで、どう撮って良いのか分からず、結局…Cのような“来訪証明書みたいなモノ”を撮って来てしまいました…。そういう訳で、個人的には“あまりオススメしない観光名所”です…(;^^)



D日ノ出岬




E枝幸の港

D&Eサロマ湖→枝幸
 サロマ湖まででかなり時間を消費してしまい、日が出ている内に枝幸に辿り着けるのか不安になりながら、車を運転開始したのですが…それに追い討ちをかけたのが、目的地や主要都市までの距離。紋別、枝幸、浜頓別、稚内…時間が時間だった(それでも14時前後)ので、あれには頭がクラつきましたね。焦りまくり…。それでも、夕方前に1箇所だけ休息を兼ねて、寄るコトができました。Dは、雄武(おうむと読む)町というトコにある日ノ出岬です。ココの展望台は【360度総ガラス張り!】という、スゴイモノだったのですが、旅行者が自分だけだったせいか、そして…展望台内に演歌調のテーマソングが延々と流れていたせいか、哀愁が漂ってましたね。。。

 ちなみに、この頃には天気も悪くなっていた(天気が良くなるのを期待しつつ、オホーツクの荒々しさも撮りたくて、天気に対する期待度は複雑さを増してました)ので、常呂で撮った写真とは打って変わって、またやや荒々しい感じのオホーツクの海が撮るコトができました。ただ、感動度は70%ぐらいでしたねぇ…。道東でスケールの大きな海岸線や荒波を観過ぎてしまったせいでしょうかねぇ…。ハイ…(><)

 この後、日ノ出岬からは枝幸の国民健康保険病院へ直行しました。【えっ?】って感じでしょうね。実は、知床の民宿・本間さんで、【枝幸に寄るなら、ウチの常連さんのお見舞いを是非持って行って欲しい】と頼まれて、二つ返事で快諾して来たのです。自分が怪我した訳ではないですよ。ハイ。

 ちなみに、入院していた方は岩手県在住のT氏。【右半身が不随】という身体でありながら、車の免許を取り、“自ら車を運転して日本一周をした”という感服せずにはいられない根性を持った旅好きの方だったのですが、実は1ヶ月前…今回の自分の旅とホボ同ルートの旅行中、枝幸周辺を車で運転していた際に崖から落ち、命だけはとりとめたものの、背骨を骨折してしまったそうです。こうなってしまった原因は、実は…このオホーツク海側の国道238号線は、全体的に不必要な?道路工事箇所が多かったのですが、道路の障害を避けるときに枝幸の工事箇所でハンドル操作を誤ってしまったからとか。病室内では、T氏の奥さんがあまりに気さくだった(“かもめのたまご”を頂戴してしまった:^^;)ので、また自分とT氏が“旅好き”というコトもあり、話は弾みまくりましたが、入院した原因を知床で既に聞かされていたため、T氏の内心を察すると…涙が溢れ出しそうでした。でも…この出会いは、背中を叩かれたような出会いでしたね。自分にとっては。忘れられません。。。

 そうそ、Eは枝幸の漁港を撮って来ました。本当は街並みを撮りたかったのですが、予想以上に全体的に哀愁が漂う寂れ気味の街で、被写体にするような適当なモノがなかったのですよ…。



F天の川トンネル
(第二大曲トンネル)

F寄り道(笑)
 北見から枝幸まで延々と運転したのですが、6枚しか撮ってないせいか物足りなさを感じまして…12号線経由で、歌登の方に向かいました。しかし、いつの間にか歌登の中心部を通過。さらに、時間が18時を過ぎていたせいか、もう周辺は真っ暗で、人気もまるでなく…。さらに、車を折り返すスペースさえなく…美深方面に向かってしまいまして。あれは、【ハマってしまった】と思いましたね。焦りました。そんな自分を救ってくれたのがFの天の川トンネル。トンネルの前後に駐車スペースがあり、さらにソコには美しい渓谷美が…(暗過ぎて、写真としては収められませんでしたけど)。色々な意味において、“安らぎの場所”という感じで、事なきを得ましたね…(;^^)

 ちなみに、この天の川トンネル…実は、国鉄の廃線跡(旧国鉄・美幸線)です。まぁ、正確に言うのであれば、前頁で話題に挙げた根北線同様、【作ったのに、列車が通るコトはなかった(仁宇布〜枝幸)】というヤツです。もっとも、ココも根北峠周辺同様、歌登周辺以外は、人気がホトンドなく、こんな過疎地に鉄道を作るコト自体が間違いというヤツですがね。そういう訳で、枝幸から天の川トンネル経由で南下したトコにある仁宇布という街までは、50Km以上にも渡り、延々とこのようなモノが残っているようです。非常にモッタイナイですが、時の流れに比例して、自然に埋もれてしまうでしょうね。で、ウン百年後には遺跡とか!?

 そういえば、この天の川トンネルから枝幸に向かった10分後ぐらいですかね。道の真ん中に飛び出して来たモノがいたため、何かと思い、慌てて急ブレーキをかけると…なんと、目の前には子連れのキツネが、親子で7〜8匹程おりまして。野生動物園に来た感覚でしたよ。車内で嬉しさのあまり、“ガッツポーズ”をしてしまいました(笑)。【ソコまで喜んでおきながら、なんで写真を撮って来なかったの?】と言われそうですが、2つ理由がありまして…1つは周辺が暗過ぎて、もう1つは、車のフロントガラスが虫の死骸で汚れていたためです(自分の車ぐらいしか灯りを放っていなかったが故に、虫が来たのです)。ハイ…m(__)m

〜その他メモ〜
 この日、車で通過した海側の238号線周辺は、昔は列車(旧・国鉄)で結ばれてたり、結ばれそうになったりしたトコ(湧網線/名寄本線/興浜線)だったので、ソコソコ街としてもシッカリしているだろうと思っておりましたが、全体的に現在の寂れ様は凄かったですね。昔の状況は知りませんが、あれでは“廃線”になってしまうのも無理はないなぁ…と思いました。ただ、どの路線についても【オホーツク海側の景色が良かった】という記録が残っているだけに、前頁の“知床斜里〜網走間のような車窓”が失われたのかと思うと、本当に残念ですね。そう書くのも…実は、車ではそのような景色ってホトンド観るコトができないんですよ。【海側を通るというコトに拘り過ぎたのを反省点にしている】ぐらいです…。

 う〜ん、地図等を見るとですね、“238号線沿いの海岸線は良さそうに思える”のですが、実は海岸線の変化にも乏しい(江ノ島の方の134号線の方が◎:酷評し過ぎか…^^;)上、致命的なのは常呂〜枝幸までの間は道路から海岸線が結構離れているんですよ(湖系は別:^^;)。まぁ、前者の理由は、先に道東を巡ってしまったから…という理由もあるでしょうが、北海道を色々旅して思ったコトとしては、“冬季を除いて”ウトロ〜枝幸までのオホーツク側の海岸線でスゴイ景色を見せるのは、結局そうたくさんはナイのかなという印象です。冬季以外にまたこのルートを旅しそうな雰囲気になったら、俺は“迷うコトなく、浜頓別〜中湧別まではバッサリ候補”です。名寄士別、美深等の山側を経由する予定になんとか変更しようと持って行きますね。そう思ってですね、ご丁寧にも?、自分と同じルートを辿る予定だった知床峠で乗せたYには【疲れるだろうけど、238号線は通らない方が良いよ】と言ったら、一面向日葵畑の景色(名寄の近くとか…)をはじめ、良いモノを撮って来ましたよ。やはり…という感じでした。。。(><)

★宿泊地:ホテルニュー幸林
 ココは枝幸の中心街ではなく、国道沿いの山の上?にあり、そのため、分かっていれば場所に辿り着くのは容易な感じですが、自分みたいに枝幸バスターミナルから探すとなると、結構難しいかもしれません…。ちなみに、ココは日帰り入浴可で、ひょっとすると…【枝幸では3本の指に入るぐらい有名な場所】かもしれません。

 そうそ、枝幸周辺についてですが、開けた街は浜頓別と歌登ぐらいしかナイと言っても過言ではナイです(それでも、かなり寂しい)。深夜に辿り着くようなマネは避けるべきでしょう。ここらへんのオホーツク海側の宿泊地の選択については、【計画性を持った方が良い】かと思います。

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