第13回のテ〜マ:【North Island's StoryU-1】(2003.8.31.)

 前作は、果たしてどれ位の方に読まれたのか知る由もありませんが、友人等には大変羨ましがられ、自らにおいても…センセーショナルな旅でありました。その気持ちを少しでも鮮明にすべく、三浦綾子の言葉を利用した形で書いてみましたが、今回は…音で考えてみましょうか。。。

 北海道の音といえば、誰がなんと言おうと…俺の中では、中島みゆきGLAYではなく、松山千春です。彼といえば、【歯に衣着せぬ発言】というイメージが強く、“政治家・鈴○宗男”氏のコトでも色々とありましたが、ドラマ【北の国から】と共に、北海道に関するイメージをより美しいモノにしたのは、間違いなく彼の美麗なバラードです。。。

 聴く度に思うのですが…彼の作品は、北海道の大地の四季の移り変わりを表現しているかの様なんですよね。人間にしろ、植物にしろ…生命の強さが描かれた詞とのマッチングに関しては、ワールドクラスと言っても良いでしょう。例えば…シングル曲ではナイですけれども、【大空と大地の中で】なんかは、日本の音楽シーンに残る名曲ではないでしょうか。そんなイメージの1つ1つが集約された結果こそが、自分自身の…【北海道へ旅をしたい!】という気持ちに繋がっているのではないかなと思うのです。

 最後に…今作も、旅行記と共に、耳を澄ませれば、美しきハーモニーが聴こえそうな写真を添えております。旅行記と共に、目や感性も楽しんで頂けると嬉しい限りです…m(__)m

@〜C:都内→富良野 (7/26〜27)

 旅程:東京→八戸→青森→札幌→滝川→富良野 (全て列車移動)



@はやて at 東京駅








A駅弁 新三陸わっぱめし

 この日は、前日に発生した宮城県沖の大地震の影響により、仙台以北の新幹線が朝から運転を見合わせる列車が続発しました。自分が乗車する“はやて25号(画像@)”は、17:56に東京を発つ列車だったのですが、この1時間前にも宮城県沖でマグニチュード5以上の地震が発生するなど、初日からドキドキモノでした。【昨年は台風で、今年は地震かよ…】みたいな感じで、北海道が嫌いになりそうでした。それ故、無事、盛岡迄来れたときには…【なんとか、旅ができそうだ…】という感じの安堵感でイッパイでしたね。また、同時に…【地震で旅ができなくなったかもしれない人のためにも、良い旅をしなければ…】とも思いましたね。。。

 こんな感じで、はやて号で終点の八戸迄行った後…ソコで“つがる25号(画像A)”に乗り継ぎ、青森へ。青森からは、“急行・はまなす(画像B)”に乗り継ぎ、札幌へ向かいました。これが、自分にとって、“初の青函トンネル越え”という感じだったのですが…はまなすを利用する旅行者は、【カーペットカー】を利用する様です。トンネル区間も多いですから、その方が容易に寝やすいですもんね。自分が利用した旧型客車のリクライニングシート車両の利用者は本当に少なく…その上、利用者の大部分が“函館へ帰る人達”でした。こちらの人にとってみれば、【都会でいう最終列車での帰宅】という感じなのかもしれませんが、青森が始発駅のせいか、どことなく古き時代の人々の移動風景が残っている気がしました。こういうシーンを見ると、【列車旅は良いよなぁ…】とツクヅク思います…。

 翌朝、札幌に到着した後は、ソコでスーパーホワイトアロー1号に乗り継ぎ、滝川へ。滝川では、今度は根室本線に乗り換え、今旅の最初の来訪地である富良野へ向かいました。この列車は1両でしたが、富良野へ行く列車のせいか、利用者は結構多かったです。尚、東京駅からの所要時間は、およそ16時間10分也…。



Bつがる at 八戸駅








Cはまなす at 青森駅

D〜S:富良野&美瑛 (7/27)



Dワインハウス付近

α. 富良野旅程 (全て自転車移動)
 富良野駅→中富良野→富良野駅:約2時間

β. 美瑛旅程 (全て自転車移動)
 美瑛駅→パッチワークの路→美瑛駅:約2時間



E美瑛駅

 ノッケから旅情を誘う様な写真を並べておいて恐縮ですが、この富良野美瑛だけは…実は、今回の旅において、【意地でも廻らないぞ!】と努力した所です(汗)。なんて言えば良いのでしょうか。いわゆる…自分自身が、有名所嫌いの捻くれ者のためなのですが…最終的に、この両土地を廻るコトに決めた理由というのが、【富良野のラベンダーが旬である!】という現実と、【富良野に行ったのであれば、美瑛もセットでTVでよく見るあの丘が本当に美しいかどうか確かめたい!】という気持ち。さらに、ココに“列車の本数という超現実的な問題”も絡み、半ば…【今回が最初で最後だぞ!】的な感じで!?、渋々行ってみるコトにしました。。。

Fファーム富田T

Gファーム富田U

Hファーム富田V

Iファーム富田W

 ↑という訳↑で、自転車借りて目指そうとした先は…王道ではありますが、中富良野ファーム富田。実は、ラベンダーに関しては…美馬牛の菅野ファームとこのファーム富田以外はホトンド調べもしなかったのです…(ちなみに、菅野ファームの方は、美瑛の1駅手前の美馬牛にあります。今回は、乗り継ぎにおいて、無駄な時間が発生してしまうので、仕方なく諦めました)。まさに…“富良野の全てを富田ファームに賭ける”勢い。【ココに行く迄に素敵な景色は観れるかもしれない…】と、偶然事象に関しても期待しながら…(;^^)

 しかし、いざ自転車を漕いでみると…【富良野といえば、ラベンダーワインがあったなぁ…】と思いまして、ワインハウスに向かったら、視界には画像Dの様なラベンダーが。【これは撮らねば…】という感じで、ワインハウスに立ち寄り早速1枚。さらに、ついでにワインハウスでワインをグビッと飲み干し(試飲なので、極少量)、中富良野を目指したのですが、コレが遠い遠い…。さらに、目の前に映る風景も“道内ならありふれた風景が延々と続く…”という感じで、直線道路だけが印象的…みたいな。とにかく、2時間程で返さないと美瑛が廻れなくなる…という旅程を組んでいたので、【いつ着くのか?】というコトが、プレッシャーでした。それでも、ワインハウス滞在時間も含めて、4〜50分程でファーム富田に着くコトができましたけれども…(並みの体力さえあれば、可能です)。



Jファーム富田X




Kファーム富田Y

 で、ソコに広がっていた景色ですが…御覧の通りです。観光客の多さにもブッたまげましたが、こんな素敵な花々をイ〜ッパイに視界に捉えたときの気持ち良さは、実際に行って見るのと、写真で見るのとでは大違いですね。左記画像Kなんかは、もう最高でした。旅行前から、コレだけは撮りたくてたまらなかったんです…実は (;^^)。実際の話、ファーム富田においては…【ラベンダー以外は、期待以上】でした。

 あっ、ラベンダーをダメ出ししましたが、この理由はですねぇ…既にラベンダーをワインハウスで見ていたため、自分の中ではファーム富田のラベンダーが比較対象として映ってしまったのです。個人的には、ワインハウスのラベンダーの方が紫色が濃くて、旬だったと信じて疑わない状態でしたし…。そういう訳で、個人的には画像Jのラベンダー以外は“△〜×”という評価でした。デジカメ画像であるが故、拡大してもその判断は難しいとは思いますが、画像Fなんかは色がギリギリの状態です。ファーム富田でラベンダーを楽しむのであれば、ラベンダー祭りが開催されるこの前週がやはりオススメだと思いましたね。

 尚、この後は…富良野での用件も済ませたため、余った時間を利用して、富良野駅近くの“北の国から資料館”に立ち寄りました。昨年、単発シリーズモノがとうとう終了してしまいましたが、一時代が終わってしまった様で、本当に寂しいです。あの様なドラマは、今後も…早々生まれないコトでしょう。そう思いながら、五郎(田中邦衛氏)の遺言を読むと、涙が溢れそうでした。人間の文字ではありますが、自然の力も合い重なって文字となったという感じで…。尚、今年からは、資料館は夏季限定ではなく、通年開館となった様です。【これを機にドラマも再放送して頂けたらなぁ…】と思うのは、自分だけでしょうか。。。(;^^)

 しかし、富良野は農園にしろ、北の国から資料館にしろ、スゴイ人でした…。中国人をはじめ、外国人も多数見かけたのですが、こんなに花が美しいと、旅行好きな人達の心を擽って当然という気がしました。美の価値観に国境はありません★

Lケンとメリーの木付近

M中間点より(L〜N間)

Nセブンスターの木付近T

Oセブンスターの木付近U

 富良野を自転車で廻った後、美瑛へ移動し…この美瑛でも、自転車を借りて廻るという手を打ってみました。ちなみに、自分は駅前にある多数のレンタサイクル屋のうち、駅出て左の松浦商店という所で借りたのですが、ココはコースの廻り方に関する説明が丁寧、且つ面白いです。手作りの美瑛オリジナルマップも貰える点も良いです。

 さて、観光ガイドを読めば、この美瑛に関しては大体分かるとは思うのですが、“丘系の観光地”は…大きく分けて、駅北西コース(パッチワークの路)&駅南東コース(パノラマロード)の2つが有名です。どちらを廻ろうか…実は、自分はギリギリまで迷いましたが、富良野でもかなりの距離を走っていたため、なんとなくコースが楽そうな?パッチワークの路を選びました。 →※ちなみに、北西&南東の両方を自転車で廻る場合は、5〜6時間は見るべきでしょう!

 しかし、【楽な方を選んだ】と言っても…さすがに自転車で丘を越えるのは、容易ではありませんね。国道237号線から左折する際の登り坂をはじめ、美瑛の丘のアップダウンは半端ではありません。たまに、泣きが入る様なモノもありました…(>_<)



Pセブンスターの木付近V




RMILD SEVENの丘付近T

 でも、そんな坂道を登り切った後に見える景色は、抜群でしたよ。とにかく、観光ガイドに載っているポイント以外は、全く人気がありませんし…好きなアングルがあったら、1人でノンビリできます。そういう訳で、個人的には…荒天でなければ、数え切れない程ある?坂道を登るのに苦労したとしても…丘に流れるユッタリとした時の流れを心行く迄堪能するべく、車観光を自制し、自転車観光をして頂きたいと思いました…そもそも、旅できる喜びって、こういうときに感じるモノですからね?

 ちなみに、画像L〜Sが今回のパッチワークの路を廻っている際に撮ったモノです。全体的に遠景が多めですが、当然ホトンド人が立ち止まらない様な所で撮っております。っていうか、木の高さがかなりあるので、撮影位置には必然的に気を遣わないといけなかったのですが…(;^^)。いかがなモノでしょうか??

 最後にはなりましたが…個人的には、美瑛は四季の流れがとても分かりやすい“スケールの大きな静かな丘の街”という感じで、とにかく雰囲気が気に入りました。美瑛に関しては、【また行こう!】と思っているので、最初の発言は撤回しなければ…と思っております。ハイ…m(__)m@反省



Q親子の木




SMILD SEVENの丘付近U

※21&22:“富良野⇔美瑛”の移動に関して…



21 ノロッコ at 美瑛駅



22 学田駅

 時期が時期であったため、レンタカーを選ばずに…富良野線に乗車するコトに致しました。さらに、折角の機会なので…昨年の釧路湿原に続き、敢えてノロッコの時間に合わせて、往復共、コレに乗車しました。。。

 しかし…この富良野線。肝心の車窓が、あまりオススメできません。むしろ、駅から見る風景の方が素敵な位なのです。そのせいか、左記の学田の様な駅を見るだけで、とても旅情を感じるのですが…その他の旅情度はかなり低い、道内では極めて珍しいローカル線でもあります。

 ちなみに、ノロッコの特典といえば…窓が開くコトと、乗車証明書兼の栞が頂戴できるというコトと、ファーム富田近くの駅(ラベンダー畑)に停車するコトと、上富良野駅でソフトクリームを購入できる時間がある(上り:旭川方面のみ)という程度ですかね。とにかく、ラベンダーがよく見える場所で素っ飛ばすのには幻滅しますし、デザインが素敵な美馬牛小学校が見える辺りでは徐行してくれます(峠なので、低速でしか走れない)が、肝心の小学校は豆粒以下で撮る気にもなりません。【どこがノロッコだ!】という感じで、コレは期待して行くと、大きな肩透かしを食らいます…(;^^)

 尚、ノロッコの特典で前述致しました通り…実は、この富良野線の普通列車に関しては、窓が開かない新しいタイプの車両しか走っておりません。風を受けて旅されたい方は、この点に関しましてもどうか御注意を…m(__)m

 という訳で、個人的には…余程の拘りみたいなモノがナイ限り、車移動の方が速くて楽ですし、良いと思いますね…(;^^)。ただ、今回の旅の様に…ラベンダーの時期においては、【車移動は論外】ですけれども…。

 23&24:富良野→幾寅



23 金山湖@根室本線車窓




24 幾寅駅にて

 この日は南富良野町の中心部・幾寅で宿泊する予定であったため、富良野から再び根室本線に乗車しました。滝川〜富良野間は、そこら中のローカル線という感じで、あまり大したコトはありませんでしたが、富良野〜新得間は各駅の雰囲気が良く(EX:布部駅は“北の国から”の原点です)、それに比例するかの様に、空知川の川幅も太くなり…クライマックスは、狩勝峠。旅情を駆り立てるオススメ区間です。。。

 ちなみに、幾寅迄ですと、金山駅前後からは注意ですかね。特に、金山〜東鹿越間は駅間もあり、長いトンネル区間を抜けた後に“一瞬だけ見える”かなやま湖(左記画像23)…コレは素敵です。ただ、こんな区間であるだけに…【車での移動も捨て難い区間】でもあります(十梨別渓谷も行きたかったなぁ…)。そういう訳で、富良野〜新得間を移動する際は、思い切り悩んで下さい。列車を利用すれば、左記画像24の自分自身のシルエットを見ただけでも、後日…旅情を感じるコトができますから。もっとも、幾寅駅もチョット変わった駅であったりするのですが…(次頁参照)

 車内に関してですが…列車は1両でしたが、乗客は予想以上に多かったです。後で知ったのですが、7月の最終日曜日は“かなやま湖”で花火大会があるのです。【駅前が湖の東鹿越で10人近くも下車した人がいたので、不自然だ…】とは思っていたのですが、どうやらそれが理由の様です…(;^^)

 余談ですが、実は…幾寅から宿の自転車を借りて、湖北側の道路を経由し、自分もかなやま湖迄行こうとしました。しかし、湖面&路上の標高差がある上に、道路周辺の木々も高く、人家も全く無の…光がナイ異様な雰囲気だったので、途中で引き返しました(汗)。一応、路上から数発見れましたが、中途半端に危険なコトをする位なら、初めから潔く諦めましょう…という道でしたね。そういう訳で、花火大会のときは、行き帰り共に面倒を見てくれる無料の町営バスが幾寅駅を17時頃に発つそうなので、それを利用しましょう…(この情報は、他のHPにはまず載っていないはず)。

★宿泊地:民宿・岩本
 幾寅駅を出て左方向へ徒歩2分程のごく普通の民宿です。TVがコイン式ではナイのがありがたいです。尚、駐車場は駅前でも良いそうです。北海道らしい。。。(;^^)

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