第13回のテ〜マ:【North Island's StoryU-6】(2003.12.30.) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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さて、話を戻して…この日は朱鞠内湖等にも寄ろうと思い、実は旅立ちました。しかし、行ってみると…渇水地が目立っていて、あと朱鞠内湖自体が【撮影には意外と適さない所】とも聞いていたので…さらに、予想以上にこの日の目的地も遠そうだったので、潔く諦めました。。。
そんな自分の遠い目的地であった場所は…と言いますと、美深という街です。そもそも、【なぜに美深へ…?】という感じでしょうが、美深の市街地から20Km以上も東に行った所の仁宇布という地区に、旧国鉄・美幸線の廃線跡を約5Km(旧・仁宇布駅:画像C〜高広の滝:画像F)程活用している画像C〜Eの様なトロッコ王国(冬季等はお休み)という所がありまして…。さらに、仁宇布周辺をよく調べてみると、滝があったり、日本最北の高層湿原である松山湿原という所もあったりと、まさに…【ガイドブックには、まず載らない隠れ名所の宝庫】。ただ、ノンビリ行ったせいもありますが…和寒の“山奥”から仁宇布迄は約2時間30分。かなり遠いです(汗)。おかげで、音威子府の名物である?黒い蕎麦を食べに行く野望を叶えるコトができないという結果になってしまいましたけどねぇ…(>_<) では、まず…そんな迄して行ってみたトロッコ王国に関して。実は、ココ…道北方面では、かなり有名な観光名所で、晴天の日となれば、依然として…【〜時間待ち】というのを覚悟せねばならない様です。この日は今にも雨が降り出しそうな微妙な天気だったというコトもあり、30分位待っただけで済みましたけれども…。ちなみに、行ってみてビックリするかとは思いますが、実は車の免許がないとココのトロッコは運転できません(苦笑)。【やや大袈裟過ぎ…】という気も致しますが、過去において、何かあったのでしょう。自分が運転したトロッコ(画像E)なんて、見かけは自転車と同じ様なモノでしたし…【線路幅が実際の列車と一緒のため】とか、その様な理由でしょうか。。。 そんなトロッコ王国の沿線ですが…画像Dの様な【森林浴コースが中心!】です。ちなみに、コレは自分の前方部隊が、サッサと飛ばして行ってしまったので、偶然にも撮れたモノなのですが、【北海道らしいローカル線の単線区間】という感じですよね? 個人的には、風景写真としても魅力があるような気がしますけど…実際の話、この様な区間をトロッコでノンビリと通過するだけで、心が癒されますよ。ただ、画像Fの高広の滝から旧・仁宇布駅へ戻る復路はこの区間が実は登り勾配であったりするので、体力を要すのですが…(;^^) とにもかくにも、旅先でこの様な変わった形で森林浴を愉しむコト…絶対に有だと思いますよ! 御時間がありましたら、是非とも立ち寄ってみて下さいねぇ〜♪
さて、ココからは本頁トップにも飾りましたが、日本最北の高層湿原である松山湿原の画像でも御覧になって頂きましょうか…。北見山地ピヤシリ山系の海抜高797mにある、この湿原に関する専門的な学術上の価値は、さすがに知る由もありませんが、個人的には、【厳しい冬を何回も越えて作られた自然は、美しさの質というモノが違うなぁ…】と心からそう思えた所です。皆さんは、御覧になってどう感じましたか? ちなみに、ココは自ら車を運転して湿原登山口に行くしかない上に、大変急な坂道を30分以上は歩かないと辿り着けないせいか、自分と同じ様に体力に任せて1人旅する人位しか訪れない…【未だに、道内でも超が幾つも付く程の穴場】です。これらの自然美は、それ故に守られているとも言えましょう。許されるモノであれば、陽が沈む時間迄追い掛けたかったです。ハイ…(;^^)
余談ですが、個人的にはこんな感じの湿原散策はとても好きです。なんて言えば良いのでしょう…。沼地と周辺のコントラストって抜群じゃないですか? さらに、湿原って空気も澄んでいますし、静寂感漂う雰囲気がとにかく良いですよね。松山湿原でなくても構わないのですが、【いつかは真冬の湿原に行ってみたいモノ】です…^^; N〜P:塩狩 (8/3)
昨年、自分はこんなコトを書きました。【今迄の人生において、三浦綾子の“塩狩峠”という作品を読まなかったがために、宗谷本線の特急に乗車した際…何事もなかったかの様に通過してしまった自分が罪な様に思えた】と…。それ故に、今年はその塩狩峠を訪れるコトを決めておりました(和寒での宿泊はそんな事情もありました)。ちなみに、塩狩周辺の観光名所といえば…上記画像Nの塩狩峠記念館(三浦綾子旧宅:旭川の記念館より小振りです)、駅前の千本桜、温泉(YH)といったところでしょうか。あとは…和寒から西北に向かえば、画像Pの様に“美瑛にも匹敵するスケールの大きな丘風景”を見るコトができますが、おそらく地元の方以外にはあまり知られておりません…(;^^)
さて、“塩狩峠”という作品に関してですが、北海道人の作品らしく…クライマックスシーンの季節は“冬”。【札幌に婚約者がいる旭川の国鉄職員であった主人公が、請われて名寄で宣教活動を行った後、翌日に控えた結納のために名寄から札幌に向かう途中、乗車していた列車が塩狩峠を上り切るコトができず…なんと悪いことに、その主人公が乗車していた後方部の客車の連結器が外れ、そのまま峠を駆け下りて行き、最終的にこの職員が採った対応は…?】という実話に基づいたモノが、この“塩狩峠”という作品なのですが、根幹のテーマは「犠牲」。よって、この信仰厚い主人公が採った対応は割愛致しますが、自分の感想としては…【信仰厚い三浦綾子自身が持論を述べる迄の外堀の埋め方が非常に巧妙であるため、自分自身に対しても、ある程度の自信もなければ書けない作品】。それ故に、【この主人公の様に、おそらくなり切れないであろう自分自身に対して憤りも感じつつ、涙した】位なので、もし今後…子供達に何かを教える様な職に就くコトが仮にあれば、この作品を読ませたいと思っております。宗教色が強いモノは敬遠されがちですが、この作品の価値観は今後も普遍的なモノであり続けるとの認識故です。。。 最後に余談ですが、小説のシーンがどんなモノであったかを想像すべく、行きは車であったので、帰りはワザワザ士別から単行の快速列車に自分は乗車して来ました。小説内のあのシーンを知っていたせいか、塩狩峠の勾配に苦しみながらも登り切るディーゼルカーには、感動を覚えました(注:特急に乗車すると車両が新しい故、この感動は味わえません)し、降り頻る雨も違ったモノの様に見えました。ある意味で、自分自身が理想とする旅に1歩近付いたのかもしれません…。 Q&R:士別 (8/3) 本旅行において、最後に訪問した所は士別でした。【どうせなら、名寄迄北上しようか…】とも思ったのですが、【ペーパードライバーには士別で車を返却した方がおそらく安全だろう?】という思惑もありまして…。実際行ってみたら、【思惑通りの駅】でした。。。(;^^)
ちなみに、何が思惑通りであったかと言いますと…名寄同様、特急も含めて全列車が停車する駅であるにも関わらず、国道沿いの店舗の方が反映しているせいか、日曜日とはいえ、士別駅前の店舗はホトンド閉まっているのです。車も数台しかおらず、とにかく寂れておりました。過去において、何があったのかは分かりませんが、異様な雰囲気がありますので、列車でこの街を来訪する際は、このコトだけは頭に入れておくべきかもしれません。。。
〜追記〜 平日をはじめ、非常に多忙であったため、書き終える迄になんと4ヶ月もかかってしまった本作の【North Island's Story U】…当然の成り行きではありましょうが、昨年の【North Island's Story T】時の反省や宿題をもとに、旅程を立てたモノでした。ただ、出発時期が昨年よりも3週間も早かったコトもあり、“人との出会い”という意味では昨年程迄にはオモシロオカシクはなりませんでしたが、その“3週間の差”が富良野のラベンダーにしろ、北竜の向日葵にしろ、焼尻&天売両離島におけるウニにしろ、良いモノが堪能できた一因となっているので、改めて…【両方のバランスを保った究極の旅をするコトは難しいなぁ…】と認識した次第であります。。。(;^^)
その一方で、【North Island's Story】という作品の質という意味においては、デジカメの撮影の仕方にしろ、来訪地の雰囲気の捉え方等、自分で言うのも難ではありますが、【1年間の間に少しだけ成長したかなぁ…】と実感できるモノになったと自負しております。前作の後も旅を繰り返し、数多くの都市を見て来たコトによる経験もプラスに働いたのでしょう。焼尻島や天売島という“そんやそこらの旅行好きでも来訪しない様な離島”の様子を事細かにお伝えできたコトに関しては意味もあるでしょうし、個人的には特に大きな達成感みたいなモノがあります。 最後にはなりましたが、Tに続いて、Uに関しても…“6頁”に渡ってしまった本作を最後迄読破して下さった皆々様に対して、心からお礼を申し上げます。本当にどうもありがとうございました m(__)m Written By にゅう@New-Can...2003.12.30. |