第15回のテ〜マ:【安曇野&飛騨旅情等 3】(2004.07.25.)


@〜I:安曇野周辺U(2004/07/18)



@前川度付近

 前頁の番所に関して、松本や新島々方面から来訪する場合は、奈川渡ダムの先にある3つのトンネルを越えた所(左記画像@付近)で単純に左折すれば良いのですが…奥飛騨や上高地方面から来訪する際は、当該交差点にて直接右折ができないため、一旦前川度トンネルを直進し、越えた所でUターンをして、戻って左折という形を採らなければなりません。ただでさえ道路も悪く、道幅も広いとは言えないですし…【余計な車渋滞を発生させない!】という意味合いもあるのでしょう。

 この“ホンノ少しの面倒さ”が、西方からの旅人の足をやや遠退かせる要因になっている様な気も致しますが、番所の先にも良い景色が待ち受けております。。。

 そんなコトもあり…2003年より長野県側の乗鞍エコーライン、岐阜県側の乗鞍スカイライン共“マイカー規制”が行われており、以来長野県側からの来訪時はマイカーは三本滝迄、新島々等からバスで来訪(→6〜7本/日と実は少ない。所要時間は1時間程)という場合は、終点より大分手前の“観光センター前”というバス停で乗換という形になっております。ちなみに、観光センターから先、乗鞍山頂迄のシャトルバスは1時間に1本程です。

A小大野川T

B三本滝@黒澤の滝T

C三本滝@本澤の滝

D三本滝@黒澤の滝U

 さて、自分が来訪したときに関してですが…残念ながら天気はもうヒトツでした。【松本に着いた時点で雲が見えたので、ダメだと思ってました】が、案の定…岐阜県側の乗鞍スカイラインは濃霧により通行止でした。そういう訳で、こんな日に乗鞍山頂に行っても仕方がないので、自分は観光センターで乗車したバスを三本滝で途中下車し、ソコから遊歩道を下り、滝を巡るルートを採ってみるコトに致しました。

 ただ、三本滝のバス停を下車したときに、凄まじい勢いで通り雨が降っておりました…。遊歩道の泥濘もとんでもない状況になっており、やや迷いましたが…それでも、【滝迄はなんとか歩けるだろう…】というレベルであったので、歩くコトに決めました。そうして、徒歩15〜20分程。上記画像Aの通り、小大野川に“増水の雰囲気が感じられたので、期待が高まりました”が、画像B、及びCの通り。本澤の滝は赤土がホトンド見えませんでしたし、水煙も凄くて曇る程…(;^^)。黒澤の滝に関しても、流れ落ちる水が白いラインとなった際の清涼感…抜群で、満足できました。そういえば、滝の姿というか…雰囲気がどことなく袋田の滝に似ていますね。どことなく…(;^^)

 ちなみに、三本滝とは…黒澤、本澤、無名澤にかかる滝の総称です。神の降り立つ場所として修験者たちが滝に打たれ、みそぎをした場所と言われており、其々の滝を望む中央の岩には「不動明王」と「摩利支天」の石仏が祀られていたと伝えられております。

 最後になりましたが…実は、無明澤にかかる滝はどれか分からず撮り漏らしましたコト、御詫び申し上げます…m(__)m

E小大野川U

F善五郎の滝@滝上

G善五郎の滝@滝下

H善五郎の滝付近

 三本滝と観光センターがある鈴蘭地区迄はトレッキングコースがあったので、帰りは歩くコトにしました。観光センターから先、乗鞍山頂迄は1時間に1本しかバスが走っておりませんでしたし、ハイキングコースの方が歩く距離が短そうでしたし、県道コンクリートの道を歩くと…結局、足に負担もかかりますしね。

 そういう訳で、トレッキングコースを進んだ訳なのですが…数十分程、歩いた頃でしょうか。段々と“整備が行き届いていない道の連続”となりまして…。雑草で道が見えないコト位は当たり前で、ビックリしたのは道が大きく傾いていたコト…。さすがに焦りました。今迄、降雨後に…おそらくキチントした維持管理をしていなかったのでしょうね。土砂が崩れている箇所ばかりで、コースの断面が“(山側←) \ (→谷側)”となっていたのです。それ故、何回か右足を滑らせて、谷に落ちそうになりましたが、さすがにそのときは肝を冷やしましたねぇ…(;^^)

 そんな悪道?とスキー場のゲレンデを30分少々歩いた後、県道84号線を渡って、さらに別のトレッキングコースを10分程歩きますと、上記画像Fの様に善五郎の滝(高さ30m)を滝上から見える観瀑台があります。天気が良ければ、画像中央上部には乗鞍岳も見える様ですよ。ちなみに、上記画像Gの様に滝下からも見るコトができます(水飛沫も思う存分浴びれます!)が、滝の美を堪能するという意味では…滝上の観瀑台から見る方が個人的にはオススメですかね。。。

 最後に、人名が絡んだ滝名称の由来に関してですが…大野川の里に住んでいた善五郎という木こりがココで釣った大きなイワナに滝壷へ引き込まれそうになり、命からがらで逃げ帰って里人達に話をしたコトがその由来の様です。

I〜N:平湯温泉付近(2002/11/09〜10&2003/07/13〜14)

 中の湯から安房トンネルを抜けた所が、自分をはじめとする首都圏の人間にとっては奥飛騨温泉郷で最も近い平湯です。武田信玄の隠し湯伝説もあるこの地には、1997年にトンネルが完成した後、都内と高山を結ぶ高速バス路線が経由したり、松本方面からのシャトルバス便が順次通年で設定される様になった後、マイカー制限がある乗鞍高原や上高地方面への新しい玄関口の1つとなりました。

 そんな今でこそ、首都圏迄の所要時間は5時間程(それでも遠い…)と、トンネルの恩恵を最も受けているこの平湯ですが、トンネル完成以前は首都圏から平湯へ最短距離で行く方法は国道158号線の安房峠の狭道しかない上、標高が1000m以上と高く、冬季は降雪量もとても多い故に158号線が通行止となるために、その期間は【高山や神岡側からでなければ、奥飛騨各湯地(平湯、福地、新平湯、栃尾、新穂高)へは来訪できない!】という厄介な条件がありました…。そのせいか、バス路線が設定されていない所に関しては、依然として情緒溢れる雰囲気が残っております。

 ちなみに、余談ですが…個人的には、【奥飛騨の湯質に関しては国内トップクラス】だと信じて疑いませんが、如何でしょう…?

I神の湯T@男湯

J神の湯U@男湯

K平湯付近U

L平湯温泉スキー場

 さて、ココからは平湯に関して、少々…。上記の好対照な画像類の通り、実は平湯に関しては夏季に行ったときも、冬季に行ったときも、共に立ち寄っております。

 初の奥飛騨来訪時は冬季だったのですが、夏季になったらなったで…【雪がナイと、どういう感じになるのだろう…?】という様な興味も沸く訳で…。ちなみに、コレを執筆している時点において、【夏、冬の両方の景色を知っている所】は、地元以外となると…この平湯だけなのですが、個人的には冬の平湯の方が好きです。【雪景色に騙されてはいけない!】とは思うのですが、客観的に見てもやはり美しいモノは美しいです。“露天風呂に浸かっているときの気分”も違います…(;^^)。ただ、ゲレンデだけは別ですね。上記画像Lの様に、オープンする1ヶ月以上前の時点で、コレだけ積もっていても滑れないというのは、アイスクリームを目の前に出されながら食せないのと一緒の気分ですから…(個人的には、誰もいない右側のコースを何回か滑らせてもらいたかったです。ハイ)。

 そういう訳で、評価が難しくなって来ましたが…この平湯には、夏季でないと浸かるコトができない“冬眠してしまう日帰り湯”があります。平湯温泉バスターミナルから安房峠方面に向かう所にある“平湯温泉の発祥”とも言われる神の湯(上記画像J&I)という所です。国道158号線が通行止になると、神の湯へ向かう道の手前からゲートを閉められてしまう故、夏季に訪れた際に、【遂に、念願叶った…】という感じだったのですが、ココは本当に良かったですよ。更衣室が木製小屋というのも風情ありますし…シャワーもありません。硫黄泉に本当に浸かるだけ…みたいな。しかし、湯上り後の硫黄の匂いは凄まじく、本物の湯だと実感できるかと思います。【これぞ、本当の日帰り湯♪】という感じです(笑)

 尚、冬季の場合は、平湯温泉バスターミナル周辺(アルプス街道平湯ひらゆの森)を利用するのが、いろんな意味で1番楽だと思います。露天風呂もありますし、冬季であれば雪見風呂も堪能できますしネ!o(^-^)o



M平湯大滝




N平湯大滝付近

 次に、冬の特典といえば…やはり雪景色。しかも、それが…【誰でも御手軽に撮れる美景♪】となれば、尚更行ってみたくなるのが人間の心理でありましょう。

 ちなみに、平湯には…その様な場所があります。実は、先程取り上げたゲレンデの脇の道の先には、なんと左記画像Mの様な、日本の滝百選として取り上げられている滝があります。その名も平湯大滝。落差は64m!
 →注:一定の装備を怠ると、ゲレンデ画像に載っているバスの様に
    滑り落ちてしまいますので、クレグレも御注意を!(;^^)

 【大雪が降った翌日だし、絶対に良いモノが撮れるから…奥飛騨から出る前に滝に寄ってみようよ!】と、友達の車であるが故にアイディアを出すだけの“無責任な?言い出しっぺ状態”になってましたけれども、駐車場から滝壷までの雪道を、【自分達がコースを整備して、辿り着く…】という流れは、皆が童子に戻った様にハシャギまくりで、とても盛り上がりました(アイスバーンをワザと作るヒドイ人間もおりました:苦笑)。自分の提案は大正解っ!?

 さらに、画像Mに関しては…【残雪量や結氷する滝でありながら、まだ凍っていない等…色々な条件を鑑みると、自分自身の中で永遠に宝物であり続けるモノ】が遂に撮れた気がしましたし、あのときの満足感は簡単に言葉にするコトができませんね。

 最後に余談ですが、平湯大滝には夏季にも立ち寄ってみたのですが、濃霧で残念ながら良いモノが撮れませんでした(涙)。冬季に良いモノを撮り過ぎたせいでしょうか…(;^^)

 ※次頁以降は、大鍾乳洞や新穂高を取り上げます!

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