第20回のテ〜マ:【尾瀬散策記等 2】(2005.08.25.) | |||||||||||||||||||||||||||||||
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弥四郎小屋から歩いて30分弱の距離にあるのが中田代の龍宮小屋。この辺り迄来ると、鳩待峠からの歩行時間も2時間前後であるせいか、こちらに向かってくるツアー客もさすがに多く、マイペースでは歩き辛く、どこか忙しなくなる印象は否めませんでしたね。立ち止まって撮るコトを憚ってしまう場面も何度かありました…。
F〜J:吹割渓谷(2004/08/01) 時間に余裕があれば、尾瀬を散策した後、吹割の滝で有名な沼田街道(国道401号線)沿いの渓谷に軽く立ち寄るのも良いかと思います。ちなみに、上越線の沼田駅からバスが出ており(一部は上越新幹線の上毛高原駅発)、所要時間は約1時間程(※バス停有)です。
利根川の支流の1つである片品川の清流が、凝灰岩や花崗岩の川床上を流れ、岩質の軟らかい部分を浸蝕した結果、多数の割れ目を生じ、巨大な岩を吹き割った様にも見えたコトから、その名が付けられ、「滝壺は竜宮に通じている」という伝説も生んだ吹割の滝。高さに関しては、約7mというコトで、この数字だけを見れば小規模ですが、形状は上記画像Gの通り…他の滝とは趣が異なり、上流側から片品川を見ると、幅約30mの川の水が吸い込まれているかの様。
K〜P:湯の小屋(2004/08/01) 尾瀬ヶ原方面から至仏山や笠ヶ岳を経由し、下る場合は、この湯の小屋となります。温泉やダム、俳人・水原秋桜子により名付けられた滝がある照葉峡等、立ち寄りたくなる所は結構多いですが、尾瀬から来訪する場合は、さすがに温泉に立ち寄るコトだけで精一杯かもしれません…。
宝川や湯の小屋方面行のバスに関してですが、水上駅から集中的にダム(藤原/須田貝/矢木沢/奈良俣)が設けられている地域へ向かって、利根川沿いの勾配がキツイ道をユックリと上ります。 そうして、約40分程の所要時間にて湯の小屋に到着致します。この近くにも、当然の如くダムがあるのですが、それが奈良俣ダムです。上記画像Kの通り、下から見上げると、来訪した方を必ず圧倒する…自分が大好きな「ロックフィルダム」。高さを調べてみた所、ロックフィルに限れば、全国第2位の高さ(158m)を誇るそうです(※執筆時点)。 …そんなスケールの大きなダムですから、湖上の景色に関しても、上記画像Nの通り、周辺の山々と相まっており、美しい限りです。ただ、この景色を見るためには、嫌でも徒歩であのロックフィルの高さ分、上らねばなりません…(;^^)。しかも、コレが階段を中心に構成されており、上から下迄835段程(※自分が数えて算出しただけなので、目安程度で…)。自分は17〜8分で上りました(←ペースはやや速いと思います)が、最後迄上り階段しかないので、精神的には滅入りますし、体力的には結構堪えます。クレグレも御注意の程を…。 最後になりましたが、湯の小屋温泉に関して…。幾つか温泉がありますが、自分が来訪したのは最も立ち寄りやすい?洞元茶屋。夜になると、狐や狸が出没するとの噂で有名な洞元荘(※実際の所は確率が低い様な…)に併設されている日帰り入浴施設ですが、ココは内風呂だけでなく、上記画像O&Pの男女別露天風呂や洞元荘の混浴風呂である夕立風呂にも入浴するコトができるので、御得感はあると思います(※但し、冬季等を除く季節営業とのこと)。 〜あとがき〜 昨今、国立公園分割化問題でも取り沙汰されている、尾瀬の夏とその周辺の風景を取り上げてみましたが、如何でしたでしょうか。夏といえば、尾瀬のニッコウキスゲと同じ黄色い花を咲かせる向日葵に関しても、個人的には印象的ではありますが、両者に共通する…「黄色という鮮やかな色が、人間の視覚から与えるパワーの大きさ」に関しては、凄まじいモノがあると改めて痛感させられた気が致します。また、厄介なルートを取りざるを得ない原因ともなった?滝やダムに関しても、周辺の景観と相まった姿は非常に印象的(※ダムに関しては、何れも百選モノ)でしたし、「尾瀬が持つ偏りがちな一般的な価値観をこのコーナーで覆す!」という意味でも、来訪した価値はあったなと思っております。 …その一方で、尾瀬沼や百名山としても取り上げられている燧ヶ岳や至仏山を廻るコトが出来ずに終わってしまったコトに関しては、非常に残念な限りではありますが、天気とも相談しなければならない所でもあるとも思っておりますので、その点も鑑みた上でまたの機会に挑戦してみようかと思っております。 最後になりましたが…そもそも、「尾瀬」という土地に興味を持つ人が多いのは、幼き頃に音楽の授業等にて習う「夏の思い出」という曲も、遠因としてあると個人的には思っているのですが…その詞を残した江間章子女史(※密かに、自分の出身中学校における校歌の作詞にも携わられている)が今年の春に亡くなられております。非常に遅いですけれども…御冥福を御祈り申し上げながら、今作を終了致します。 |