第11回のテ〜マ:【房総横断旅情 1】(2003.05.05.)


 今回の旅行記は、首都圏から比較的近い所を走っている【房総内陸部のローカル線・3路線】を中心にスポットを当ててみました。これに関して、【今までのモノと比べると、旅費を節約して、かなり楽してるな?】というのは大間違い! 実は、今回取り上げるルートは、首都圏から比較的近郊でありながら、【日帰りでこなすコトは絶対に不可能な一筆書きルート!】として取り上げているからです。普通の方にとっては、絶対に“王道ルート”ではありません…^_^;

@〜D:久里浜港→金谷港 etc

@横須賀駅より

A久里浜港

Bペリー記念館 etc

 上記画像@をもっと上手い具合に撮って、“クイズ形式”にしてみたかったのですが…。既記の通り、国内外の?軍隊がいるコトで有名な?横須賀です。現在であれば、そうですねぇ…X JAPANの故・hide氏や小泉首相の故郷として有名な横須賀と言った方が宜しいでしょうか。ちなみに、hide氏の命日である5月2日は、今でも県内外よりはるばるhide MUSEUMまで、献花等で訪れる方が多々おります。あそこは、京急・横須賀中央駅からは距離がチョットあります(徒歩20分)けど、彼の生前を偲ぶ上では、海が間近に見えるというコトもあり、個人的には本当に良い所だと思います。

C乗船中…^_^;


D金谷港周辺

 さて、なぜ横須賀が今回のトップかと言いますと…実は、自分の母方の実家があった場所も横須賀(田浦@梅林がある山の下)なのです。地元民という訳ではありませんが、この周辺(含:国道134号沿い)とかも意外と知っていて…行ったときは、【R&B系っぽい黒人が経営しているお店で衣類の買い物】な〜んてコトも、稀にあります。意外と好きなんですよ。こういうコト。黒人の方って、“とにかくノリが良い”し、上手いコト話すと値切れるし(ぉぃ)。R&Bが好きになってからは、【横須賀育ちだったら良かったなぁ…】と思うコトさえもあります。という訳で、【縁はソレナリにあるため?、自分の中では故郷の1つ!】という感じで、今回のトップにさせて頂きました。。。m(__)m

 さて、そんな俺・にゅうが、なぜか今迄1度も下車したコトがなかった所が久里浜。油壺、三崎、城ヶ島、剣崎、観音崎etcは来訪したコトがあるのですが…。なんででしょうかね。そういう訳で、“初来訪”というコトで、数枚画像に収めて来ました。ちなみに、上記画像の通り…ペリー記念館は浦賀ではなく、なぜか久里浜にあります。浦賀は坂が多くて、家を建てるのも大変な所だからかもしれません。。。

 そうそ、川崎と木更津の間を結ぶアクアラインが開通してから随分と日が経ちましたが、京急久里浜駅から徒歩で20〜25分(JRの場合は30分)位の所にある久里浜港からは、対岸の鋸山等が近い房総半島・金谷港(内房線・浜金谷駅まで徒歩7〜8分)まで、所要時間35分程の船便が未だに頻発しております(オマケみたいな形で、大島・岡田港への高速船も数本有)。房総への行き帰り、たまにはこんなルートを利用するのもいかがでしょうか??

E〜Q:小湊鐵道
    ≪五井駅→(高滝駅〜里見駅)→上総中野駅≫...浜金谷→五井:内房線を利用

E列車到着@里見駅

F列車を横から…

G線路際の菜の花

 最初に紹介する“房総半島横断路線”は、サッカー・ジェフ市原のお膝元?である内房線・五井駅を起点とする私鉄・小湊鐵道です。

H高滝駅T


J高滝駅V


L里見駅:T


N上総中野駅

 小湊鐵道は、五井から社名の通り?外房線・安房小湊まで延ばしている路線…ではなく、房総半島内陸部周辺の山々等の地形的な諸事情により、社名のような計画が頓挫し、【結果オ〜ライ!】的な形で別会社路線の終着駅である上総中野駅とを結ぶことになった全長39.1Kmの“全線単線”の非電化路線で、途中駅の観光名所としては…千葉県人には、有名であろう養老渓谷etcがあります。。。

 ちなみに、五井駅基準の列車の本数は…羽田空港までの定期高速バスも存在する位の沿線一の駅・上総牛久までは毎時2本は列車が設定されている様な、いわゆる…【走っていないと困る!】的な路線なのですが、上総牛久以遠は“純然たるローカル線”で、養老渓谷行きが1日9〜10本。そして、末端区間の上総中野行きが、1日たったの3〜4本となっております。

 この現実の通り…上総牛久以遠の区間(計10駅)に関しては、現在では対向列車を交換するコトさえも一切なく、2両以上の場合は車掌が先頭車両での業務に切り替えてしまう程の閑散振りで…駅員配置駅も養老渓谷1駅のみ。さらに、末端区間の養老渓谷〜上総中野間では、そこらへんでは、とても体験できない様な…【脱線するんじゃないか?】と思わずにいられない程の“縦揺れ”があります。おそらく、線路の質や路盤等が相当悪いのでしょう。この区間だけは、近い将来において、“廃止”なんてコトもあるかもしれません。。。

 そんな小湊鐵道において、【良いなぁ…】と思える所は、旅情感溢れる画像E&Fの通りの車両(冷房車も有)や男性運転士&女性車掌のコンビ、そして名物の?H, L, Nあたりの…都会人の疲れた身体を瞬時に癒してくれる様な木造駅舎! 農村風景等をバックにして、こんなモノを被写体にできたときの感動は、言葉だけでは伝え切れません。。。

 最後に、車窓に関してですが…ココに1枚も掲載していないコトから想像が付くかとは思いますが、全線に渡って絵にならない荒涼とした農村風景が続くため、列車からは撮りませんでした(苦笑)。むしろ、小湊鐵道においては、【インスピレーションにまかせた駅舎撮りの途中下車の旅】を個人的にはオススメします。関東の駅100選にも取り上げられた上総鶴舞をはじめ、見所イ〜ッパイのはず…です!!

I高滝駅U


K高滝ダム


M里見駅:U


O馬立駅の夜

17〜22:いすみ鉄道 etc ≪上総中野駅→(大多喜駅)→大原駅≫

17 上総中野駅にて

18 大多喜駅T

19 大多喜駅U

20 大多喜観光案内

 次に紹介する“房総半島横断路線”は、外房線・大原駅と前述した小湊鐵道の上総中野駅(左上の画像17)との間、26.8Kmを結ぶ、小湊鐵道同様“全線単線”の非電化路線、第3セクター・いすみ鉄道です。ちなみに、国鉄時代の路線名は木更津の“木”と大原の“原”を獲った【木原線】というモノで、次頁にて後述する久留里線とを繋ぎ合わせる計画もありました…が、結果的には、小湊鐵道同様、【結果オ〜ライ!】的な形で繋がり、現在に至っております。。。

21 夷隅川@大多喜付近


22 大多喜城

 そんな、いすみ鉄道ではありますが…大原駅基準の列車の本数は意外と多く、沿線一の駅で、左下の画像22の通り、(→歴史博物館:^^;)もある大多喜(この駅も関東の駅100選の1つ:↑画像19↑)までは1日18本、終点の上総中野まで行く列車も1日14本あります。そういう訳で、上総中野駅からバスで行ける沿線の観光名所の1つである粟又の滝等は、こちら側から行く方が便利でしょう。ただ、実際乗車してみた印象からすると、茂原に住んでいるウチの親戚の噂通り…【そこまで本数が必要かどうか…】という感じは否めませんでしたけど。。。

 車窓に関しては…いすみ鉄道は、春が1番良さそうです。自分が訪れたときは、線路際には房総の風物詩とも言える“菜の花”が咲き乱れ、季節感を感じるには最高の瞬間(とき)でした。夕暮れ時のレールバスに乗りながら、これを画像に収めるのは、非常に大変なコトなので諦めましたけど、お昼過ぎに、道路側で、左上の画像17&18の様ないすみ鉄道の黄色のレールバスを待ち伏せすれば、【かなり良いモノが撮れただろうなぁ…】と思います。また、“上総中野→大多喜”までの区間は左記画像21の夷隅川にも沿う形で走るのですが、山間部の雰囲気もなかなかのモノっ!

 最後に、細かいコトですが…“いすみ鉄道”の線路や路盤の質は意外と良いため、乗り心地も良く、車窓的にも前述した通りの荒涼とした農村部をひた走る“小湊鐵道”と比べると…どことなく華やかで対照的です。それ故、乗車する機会があるならば、今回の自分の様に、【上総中野乗り換えで、両方をセットで乗車した方が、予想以上に時間がユッタリと流れている房総内陸部における農村の風情を思い切り堪能するコトが出来て、良い♪】かと思われます。【旅好きの皆さん、首都圏近郊でも旅情感はいつでも感じられまっせ!!】

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