第17回のテ〜マ:【九州横断旅情 1】(2004.05.23.) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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実は、あのとき…宮崎に行く直前だったと思うのですが、高千穂鉄橋を越える列車の映像を偶然観て、この路線を知ったのですが、その景色がとても素晴らしくて…。自分の目で、橋の上からの車窓をどうしても見てみたかったのです。そして、実際してみると…途中駅位から乗客は自分達だけ。ソコからは、もう貸切列車。席は、いつの間にか運転席の右の席。対向列車が来たときはタブレットの交換。景色が良い所は…運転士さんが速度を落として走ってくれたり…至れり尽くせり。全国各地を廻り出したココ数年は、「もう1度乗車して、このときの思い出をユックリと振り返りたい」という思いでイッパイだったのですが、ようやく…再訪するコトができました。。。 @〜R:高千穂鉄道(2004/04/24)
まず、最初に高千穂鉄道の歴史に関して、簡単に記しましょうか…。実は、この路線…元々国鉄時代に“九州横断線”という壮大な計画の下、延岡と阿蘇の山並見える豊肥本線の立野という駅との間を結ぶ予定の路線でした。 これに伴い、延岡側は“日之影線→高千穂線”として建設されたのですが、結局…山間部の地形や自然は厳しく、計画は途中で頓挫。宮崎県側で開通した区間は、延岡から神話の里としても有名な高千穂迄(50.0Km)でした。その後、高千穂線は第2次廃止対象特定地方交通線に指定され、一時は廃線の危機を迎えましたが、なんとか第三セクターとして持ち堪え、今日に至っております。 ちなみに、延岡から全線乗り通した場合の所要時間は約1時間20分程。五ヶ瀬川沿いの車窓や、陽が昇っている時間は必ず徐行する“東洋一の高さを誇る鉄道橋(水面からの高さは105m)”である高千穂鉄橋からの車窓の美しさは抜群ですので、ビューポイントでは必ず徐行する上記画像Aの様なトロッコ列車(別途料金:400円)を利用するのも手だと思います(個人的には“高千穂に向かって右側の席がオススメ”です)。
では、ココからは沿線の美しい車窓に関する画像も交えて行きましょうか。今回は、東京朝1の飛行機に乗車して来たのですが、偶然にも、正午過ぎの“トロッコ列車(扱いとしては快速)”に接続しておりました。【こりゃ撮影するには最高だなぁ…】と思いきや、春は?窓が〆切状態…。ガックリ…(>_<)。ちなみに、乗客は2両で15名程。好天の割には空席が目立ちました。 …どこか寂しい感じでしたが、“車窓を愉しむには最高の日”でありました。遠くに、行縢山も望めました(画像D)し、五ヶ瀬川とこの地域特有の?高さがある橋梁を混ぜたモノも絵になりますしね(画像F)。何れも列車が徐行している際に撮ったモノですが、徐行ポイントは車内で配られた沿線の名所・見どころガイドに準じておりました。 ちなみに、五ヶ瀬川の車窓に関しては、途中の川水流(“かわずる”と読む)駅より先…徐々に目立ち始めるのですが、個人的には、亀ヶ崎駅前後の車窓(画像F&G)が1番好きですね。駅に関しても…相変わらず時が止まった感じで、17年前とホトンド変わらない“秘境的な雰囲気”が残っておりましたし、高千穂鉄橋からの車窓と同じ位のオススメ度です。コレには嬉しささえありましたが、トロッコ列車に関しては徐行のみ。小駅故、無常にも通過致します…。
亀ヶ崎駅から先、トロッコ列車は徐行する区間が増えて来ます。槇峰駅手前では、高さ115mの槇峰大橋(国道218号線は、この橋の上を通る)を望み、日向八戸(“やと”と読む)駅手前で…安産、開運の観音様が祀られているらしい落差は40mある八戸観音滝を観瀑。さらに、日向八戸駅を後にしてすぐ、第3五ヶ瀬川橋梁上で徐行…という具合に。画像J&Kでは、「川幅が太くなったなぁ…」という感じにも受けますが、実は…ココは八戸星山ダム。言われてみると、そんな感じですよね…(^o^;) ちなみに、画像J以外は、何れも高千穂に向かって右側の車窓です。やはり…右側ですね!
吾味駅を越え、列車は温泉を併設した日之影温泉駅に向かいます。最近では、あちこちで見られる様になった複合施設駅ですけど…駅名に“温泉”と付く前、自分が“タブレットを渡した駅”のせいか、“17年前と変わらぬホームと変貌した駅舎のアンバランスさ”には、ガッカリ…という感じでしたね。ちなみに、この日之影には“石垣の村”と呼ばれる変わった集落があるそうです。また来訪する機会があれば、立ち寄ろうかなぁ…。 さて、日之影温泉駅を越えると…時期が時期であるため、左手には日之影川の川面を彩る鯉幟(画像N)が、そして右手には“アーチ橋としては東洋一”の…水面からの高さは137mを誇る日之影町のシンボルである青雲橋(画像M)が望めます(先程から出てくる高い橋梁は、全て国道218号線のモノです。果たして、建設費は幾らかかっているのだろう…^^;)。この画像…上手い具合に日之影川も収まっているので、高さがよく分かりますね。コレを知ってしまうと、運転するのも怖くなりますね。コレは…(;^^) 尚、青雲橋を望んだ後…高千穂線はトンネルが連続します。時折見える車窓から、画像Oの様に谷間が深くなっているコトを実感しながら(途中駅に関しても、影待、深角とありますが、何れも秘境的雰囲気..トロッコは共に通過)、線内最長の大平山トンネルをトンネルに入り…クライマックスの“高千穂鉄橋越え”を迎えるコトになります。。。
前述した通り、画像Pが“東洋一の高さを誇る鉄道橋(水面からの高さは105m)”である高千穂鉄橋です。“東洋一”というコトは世界のどこかにコレを越える鉄道橋があるのでしょうが、果たしてドコなのでしょうかね…。鉄橋の工事に関わられる方々や現在保守をなされている方々も人間なのですから、ある程度の高さでギブアップしてもらいたい!?モノですが…(;^^) ところで、自分が“クライマックス”と位置付けているこの高千穂鉄橋からの眺め(画像Q&R)は如何でしょうか? 天気が良い日にココで徐行してもらえるのは、旅好きの人間にとっては、間違いなく“至福の喜び”だと思うのですが…高所恐怖症の方にとっては“ソモソモ来るな”と無言で訴えられている様で、画像Pの前方に小さく見える駅(天岩戸駅)がとても遠くに感じられるかもしれませんね。。。 ちなみに、終着駅・高千穂は、この高千穂鉄橋から先…天岩戸駅を越えて約5分程の距離にあるのですが、画像に映っていないせいか…“1つの国家”的な崇高さがありますね。多少大袈裟かもしれませんが…(;^^) 〜あとがき:高千穂鉄道〜 17年間、自分自身の中で“ノスタルジア的な路線”であったこの高千穂鉄道に関して…「ひょっとしたら、自分自身の記憶の中で美化され過ぎているんとちゃうん?」という様な気も致しましたが、実際行ってみると…そんなコトはありませんでした。結局、【美しいモノは美しい!】という感じですね。車窓を見ながら感じた高揚感、17年後も一緒でした。。。 とりあえず、「高千穂は列車で行くべき所である」というコトを改めて痛感した次第です。またいつの日か、今度は高千穂鉄橋から紅葉や雲海を見るコトを目的に、訪れようかなと思っております。 |